定年後の『生命保険の継続』とその意外な落とし穴

定年前後の男性が一番面倒くさがるジャンルは
生命保険です。

今回は、
生命保険会社の担当者まかせにしている
「生命保険継続」の話です。

「保険の契約更新? まあ、一番いい方法でお願い!」
と保険会社のご担当者に一存。

しかし、それがバカ高くなっている
ことがあります。

一度基本から見直すことが大切ではないでしょうか。

どの様に生命保険の契約の見直しを
行えばよいのか紹介します。

定年後60代の貯蓄額はトップクラス

60代前半は、
生命保険の保険料の支払いが
全世帯の平均より多い

この年代は定年退職して
その後、自由に暮らす人が多くいます。

また、元気なうちは
再雇用で65才まで働こうと頑張る人もいます。

定年退職後の退職金

60代前半の世代は
定年退職間もないため退職金は
まだ手を付けていない人が大多数です。

結果、貯蓄額は年代別でも
経済力のゆとりはトップクラスとなっています。

その60代が生命保険の見直しを考え始めたのです。

その意外な理由を調べました。

生命保険の年間保険料支払い額

(公財)生命保険文化センター保険研究室が
平成30年9月に発行した
「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査 〈速報版〉」
があります。

生命保険(個人年金保険を含む)の
世帯年間払込保険料のデータです。

平成27年:38.5 万円
平成30年:38.2万円

比較すると、3年間で0.3ポイント減っています。

H30年度:年間38.2万円:(月額31,800円)

1カ月換算で
約31,800円を支払っている
ことになります。

日本の国民は、
世界保険が好きだと言われる理由です。

10年間で382万円の保険料

10年間支払うと382万円
も生命保険に支払うのです。

定年後もそのまま支払っていると
貯蓄がどんどん減っていきますね。

ここまでは、
世帯当たりの平均保険料でした。

次は年代別で見て見ましょう。

トップは60才代前半

60~64才の世帯:年間43.9万円

60~64才の世帯では年間保険料は、
43.9万円でトップクラスです。

世帯平均よりも多いのです。
定年後間もない世帯主年齢が60才~64才の方です。

公的年金の受給前ですから、
年金が満額支給されるまでの
安心のためでしょうか?

それとも保険会社の営業担当の方から
勧められるままに
継続してるかもしれませんね。

生命保険の加入方法

生命保険に加入したときには、
どんな方法だったのかを調べました。

53.6%が
知り合いや営業職員から勧誘されて
加入した

営業職員や代理店の人が親身になって説明してくれた:24.8%
以前から加入していた営業職員や代理店の人にすすめられた:14.6%
営業職員や代理店の人が知り合いだった:14.2%

参考:(公財)生命保険文化センター

知り合いや営業職員から勧誘されて
加入した方が53.6%にも
なっているのです。

調査から見えるのは、
保険の加入を勧められたまま
現在に至っているということです。

生命保険の役割と必要な場面

そもそも保険は
何のためにあるのでしょうか。

それは、
めったには起きないことが万が一起きたときに
「自分の貯蓄だけでは処理できない」
その時に対応するための仕組みですね。

保険が必要な場面は、

・「めったにおきないこと」がおきたとき。
・「万が一起きた時に自分では賄えない」とき。

という2つの条件が発生した時なのです。

定年後の生命保険

現役時代の生活

子供がまだ小さかったり学校に通っていたり、
奥様が専業主婦だったりした場合です。

万が一の事が「ご主人」に起きた時には
収入が途絶えて
当面の生活費に困ってしまうことになります。

その万が一の場合の
リスクはとても大きいものです。

ご主人の年収が途絶えてしまうからです。

保険金があれば
残された家族と当面生活が安定するまでは
なんとか暮らすことができます。

定年退職後の生活

現役時代とは、生活環境が違っている

しかし、
定年後は通常は子供は独立しており
奥様と2人になります。

あるいは自分一人という場合も多いですから、
現役時代とは
生活環境が違っているのです。

もしご主人が他界された場合は、
遺族年金や少しの蓄えがあれば残された奥様は
何とか生活はできるのです。

現実生活で必要なのは医療費

定年後は体もだんだんメンテナンスが
必要になってきます。

通院や簡単な白内障の手術、
高額医療等のお世話になる確率が
高くなってきます。

生命保険は死亡後に支給

生活費にはマイナスだけでプラスにならない

生命保険は死亡後に保険金が出るので、
老後の生活中は
保険金の支払いだけが延々と死ぬまで続くのです。

つまり現実の生活費にはマイナスだけでプラスにならないのです。

特約で医療保険を付ける場合がありますが
保険料が高くなります。

現実的なのは医療保険

老後は生きている間の通院費が重要

老後は死亡してから保険金をもらうよりも、
日常での通院費を貰ったほうが
現実的だとお分かりになったと思います。

つまり医療保険で十分なのです。

医療保険は一番安いタイプ

医療保険は、一番安いタイプで
通院と入院があればよい。

医療保険は
一番安いタイプで通院と入院があれば
よいのです。

理由は、保険のシステムにあります。

保険の配当率

保険の配当率とは、
支払った保険金に対してもらえる保険金の割合です。

配当率100%「かけた分だけもらえる」ことです。

掛け金が安い「医療保険」がお得な理由。

長生きすればするほど、
掛け金よりも多く保険金が
貰える

保険の専門家の試算では、
医療保険は掛け金が安いほど、
配当率が100%を超えてくるのだそうです。

やすい保険料とは、
特約や不要なサービスをつけない
基本だけのシンプルな医療保険のことです。

その理由は、
長生きすればするほど、
掛け金よりも多く保険金が
貰えるのです。

入院給付金1日5,000円と手術給付金

基本は入院給付金が1日5,000円と
手術給付金がでれば
それで対応ができます。

あれこれ特約を付けた
医療保険は支払保険料が高額になります。

結果、支払いの方が多くなり
配当率が100%を切ってくるので
損する仕組み
です。

高い特約を付ける営業が多いのは
その為ですね。

へたな特約をつけてデラックスにすると
保険料ばかり高額になりま

基本的な通院と入院、
手術関連は変わらない
のですから。

医療保険のサイトがいろいろありますので、
詳細を確認されると
すぐにわかります。

生命保険に
特約で医療保険が付いている場合が
あります。

定年後は医療保険だけを
見直して
安く通院と入院・手術だけに集約した方が
よいと思います。

生命保険よりも貯蓄へ

先の調査でも分かる通り、
本当に定年後に生命保険が必要かどうかを
明確にしているかたは少ないような気がします。

勧められるまま、
お付き合いのままで加入している人が
半数はいると思います。

老後の生活をいろいろお聞きすると、
必要なのは貯蓄だという方がとても多い
ことに気づきます。

老後の生活費を捻出する

現実的には年金と貯蓄の切り崩しで、
長い老後を生きていくのです。

死後に保険金が出る生命保険より、
老後生活にお金をかけて無駄な経費は
少しでも押さえておきたいものです。

亡くなった時に支払われるお金よりも、
老後の生活費にかけるお金を
大切にすることですね。

まとめ

高額な生命保険を、定年後や老後も払い続けることの
見直しをおすすめします。

その節約できたお金で海外旅行がたのしめますよ!

なおたん

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