新型コロナの流行は2022年まで続く可能性があることを米ハーバード大学の研究者チームが予測しました。
2022年まで流行が続くという研究報告を以下の3つのポイントを中心に紹介します。
その②:2022年まで流行の可能性?
その③:新型コロナ感染収束後の流行
その①:新型コロナ流行の研究
研究の目的は今後5年間で新型コロナウイルスがどの様に広がるかを予測するためで、複数のコンピュータを使いシミュレーションによりを行われました。
研究報告をまとめたのは、ハーバード大学公衆衛生大学院の研究チームです。その結果は米科学誌サイエンスに2020年4月14日に掲載されました。
以下に論文のリンクをはりました。
「Projecting the transmission dynamics of SARS-CoV-2 through the postpandemic period」
American Association for the Advancement of Science
以下の記事内容は「Projecting the transmission dynamics of SARS-CoV-2 through the postpandemic period」の研究報告を参考にしています。
その②:2022年まで流行の可能性?
ここで注意しなければならないことは、「2022年まで」という言葉の独り歩きです。「2022年まで」とはある前提条件のもとでの結果です。
前提の条件
「重症者への医療体制が大幅に強化されたりワクチンが使用できるようにならなければ」という条件のもとでの数字です。
つまり強化された医療体制とワクチンや特効薬ができればこの限りではないということでしょう。
2022年まで流行の予測
研究の目的は新型コロナウイルスの感染者数が今後5年間どう変化していくかを予測しすることです。
今回の予測で参考にしたことは「通常の風邪の原因となる2種類のウイルスの過去の感染動向」でした。
季節による流行の仕方や、回復した後に免疫が持続する期間などを参考に推定しました。
予測の結論
医療体制が強化されず、治療薬やワクチンが使用できない状況下で、外出制限など「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)を保つ対策を1回で終えてしまうと、流行はぶり返して長期化することが判明しました。
その結果、多くの人が感染して集団免疫を獲得するとされる2022年まで外出制限やソーシャルディスタンス等の対策を断続的に続ける必要があると分析しています。
冬に新型コロナの感染と季節性インフルエンザの流行期と重なった場合には医療体制を一層圧迫しかねないとしています。
■来冬インフル流行と新型コロナ第2波が同時なら?米CDC所長の警告
その③:新型コロナ感染収束後の流行
また報告書では、新型コロナウイルスが「明らかに撲滅」した場合でも、遅くとも2024年には再び流行する可能性があるとして監視を継続していくべきだと指摘しています。
収束してもなお再び流行が2024年には発生する可能性があることを忘れてはならないのです。
まとめ
未知の新型コロナウイルスの感染拡大は世界中で拡大しています。少なくともこの研究結果が教えてくれていることは、収束しても再度流行が2024年に予測されることです。
特効薬やワクチンが無ければ外出制限や社会的処理を取る対策は2022年まで断続的にツずくということです。
長期戦を覚悟しなければならないようです。