新型コロナ対策で『不思議な日本人』世界が注目するナゾ?

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今世界から不思議な国として見られている日本です。

新型コロナウイルス感染症の対策から死亡率に至るまで海外では例を見ないデータが次々と明るみに出ているからです。

海外のロックダウンした国からみるとなぜ日本は死亡者も少なくロックダウン(都市封鎖)もせずに自粛要請の対策で感染者数と死亡者数が減少しているのか分からなと言うのです。

5月17日にはついに大都市の東京都の感染者数は5名まで減少し、大阪は0人を記録しました。

この不思議な国の「日本人」がなぜこの様な経過をもたらしたのかを以下の3つのポイントから紹介したいと思います。

その①:新型コロナで注目される日本人の不思議
その②:世界標準とは違う日本式対策
その③:日本人の特質とは
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その①:新型コロナで注目される日本人の不思議

新型コロナによる影響で日本は世界に類をみない様々なことが明るみに出てきました。その中でもきわめて目立つ項目2つを取り上げてみました。

日本は死亡者数が少ない

新型コロナ感染症の人口100万人当たりの死亡者数を海外の国と比較しました。

比較対象国は日本を含みEUを除く以下の19か国です。

Argentina、Australia、Brazil、Canada、China、France、Germany、Japan、India、Indonesia、Italy、Mexico、Russia、Saudi Arabia、South Africa、South Korea、Turkey、United Kingdom、United States

データは「Our World in Data:Coronavirus Pandemic (COVID-19)」の2020年5月17日(ロンドン時間10:15)を使いました。一部は筆者がグラフ化しました。

死亡者数の比較

新型ウイルス感染症の国別死亡者数は以下の表の通りです。アメリカが最も多く88,754人で日本は744人です。

引用:Our World in Data
引用:Our World in Data 下から6番目の線です。

人口100万人当たりの死亡者数

単順に死亡者数では比較できないので、国の人口をベースに100万人当たりの死亡者数で比較しました。

Our World in Dataをもとに筆者が表とグラフを作成
Our World in Data 2020年5月17日(ロンドン時間10:15)筆者が表とグラフを作成

ヨーロッパと東アジアの大きな差

人口が日本の約半分のイタリア:60461828人、イギリス:67886004人との比較では、死亡者数イギリスで約86倍、イタリアで89倍となります。

一方アジアのお隣の韓国の人口は51269183人で日本の40.5%です。100万人当たりの死亡者数は5.11人と日本の5.88人より若干少ない程度です。PCR検査を日本よりもかなり多く実施していても死亡者の人口に占める割合は同じだったことが分かります。

緊急事態宣言は39県が5月14日に解除され、残る8都道府県は5月21日にも解除するかの判断が政府から発表されます。その条件の一つが10万人当たり0.5人の感染者以下になることです。100万人では5人以下です。

この数字は、前に紹介した日本の100万人当たりの死亡者数5.88人に近い数字です。つまり死亡者数ではなく感染者数がそこまで減ると抑えたことになり解除するのですね。

■参考サイト:Our World in Data:Coronavirus Pandemic (COVID-19)、The data on the coronavirus pandemic is updated daily. Last update: May 17, 2020 (10:15, London time). May 17, 2020 (10:15, Japan time)

PCR検査の実施数

PCR検査を実施数は世界各国と比較すると最低レベルでした。日本は意図的にPCR検査を少なくする方針を取りました。アメリカの2.2%の検査数です。

PCR検査数の多い韓国は死亡者数は100万人当たり5.11人と日本の5.88人より少なくなっています。韓国は日本の人口の40.5%しかないのにPCR検査で感染が分かった人数は日本の約3倍もあります。

日本ではPCR検査数の少なさからいまだに国民のどれくらいが感染しているか分からないのです。

とはいえこれほど検査数が少なくても韓国とほぼ同じような死亡者数で人口100万人に対する割合に大きな差はなく世界的に最も少ない国のグループに入っています。

この事が日本の新型コロナ救急医療体制や検査戦略が良かったのかどうかわかりませんが死亡者数が少ない結果はまずまずであり海外から見ると不思議のひとつなのです。

PCR検査『陽性率7%未満』は新型コロナの死亡率が低い、千葉大の分析結果

その②:世界標準とは違う日本式対策

世界各国は感染防止のためにロックダウンを行い休業補償も手厚く迅速に行っていました。少なくとも日本よりはかなり早かったのです。

イタリアやフランスに住んでいる日本人でも申込から受給までの時間が短かったことは報道されて記憶に残っています。

日本はロックダウンで法的な規制が出来ないため自粛要請というお願いをもって同様な効果を上げる方法を取る事でした。法的に罰則や罰金で行動を制御することができなかったのです。

国民は手厚い補償も迅速な給付もないまま国の方針を守って自粛してきました。国民の殆どが要請をまじめにがんばったのです。補償が潤沢ではないこととスピード感が無く倒産や露頭に迷う非正規労働者も多く出ています。

しかし、外国の様な暴動やデモなどは起こりませんでした。この事が世界から見た第2の日本の不思議な点です。国の方針にブツブツと不平はあるものの要請を守っていることです。

国民に要請するというスタイルを用いた点も独特です。

行動変容にナッジ(nudge)を活用

行動科学で有名なナッジを活用して個人の選択の自由を残しながら「行動変容」を促す方法を取りました。海外のロックダウンとは違って「こうしたらどうか」「こういう方法を取ると改善する」というような少し生温いような呼びかけにきがついたでしょうか。

海外のように法律で個人の行動を統制するのではなく、個人の選択する余地を残して要請する方法です。

ナッジ(nudge︓そっと後押しする)とは、⾏動科学の知⾒(⾏動インサイト)の活⽤により、「⼈々が⾃分⾃⾝にとってより良い選択を⾃発的に取れるように⼿助けする政策⼿法」

引用:環境省 「ナッジ」活用に向けた取組状況について

その③:日本人の特質とは

新型コロナ対策が後手後手の政府であり要請をしても補償は微々たるもので不満があっても、結果的に世界では類を見ない感染拡大防止と死亡者数の少なさを実現しています。

中国武漢、イタリアやアメリカの様な大規模な医療崩壊も起きていないことも医療従事者の日本ならではの現場を守る意識の高さではないでしょうか。

そこが世界各国から日本はどの様にして感染防止の効果を出すことができたのか不思議なことのようです。

「BCG接種」、「もともと免疫を持っていた」、「国民が知的であり新型ウイルスの対策を学んでいた」、「マスク、手洗いとうがい、消毒の徹底」、「我慢できる国民性」など、様々な要因を上げています。

偶然なのか国の感染防止対策が一流だったのかよくわからいのです。これから検証されていくと思われます。

早ければ8月、或いは12月の冬に第2波がまた第3波が必ず来るといわれています。

まだまだ未知のことが多いと言われている新型コロナウイルス感染症とは長く付き合うことになることは間違いはありません。

参考図書:新型コロナウイルスの真実 (ベスト新書)(Amazon)

おわりに

fuzzy(ファジー)という言葉が以前情報開発部門で人気がありました。

曖昧な感じで白黒を決めつけない「柔軟性のある」という素晴らしい意味も持っているのです。人工知能の欠かせない概念をFuzzyというように、Fuzzyこそ人間が人間らしくあるための必要条件だともいえます。

当初日本の新型コロナ対策に疑問を持っていた海外の国々ですが、しかし今は途中とはいえ実績を上げていて世界から逆に日本に学べと注目を浴びているのです。

日本はファジーでまじめな国民がいるファジーな国なのでしょうか。

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