医療機関に行かなくてもスマホや電話で診察が受けられる「オンライン診療」を紹介します。
新型コロナの感染が心配で病院へ行くのがためらわれることがあります。理由は新型コロナの感染が医療従事者も患者も気が付かないうちに感染するリスクが高くなっていて心配や不安があるからです。
そこで今注目されているのが医療機関に行かなくともスマホや電話で診察が受けられる「オンライン診療」です。
厚生労働省が2020年4月13日から「時限的・特例的な措置」としてスタートしました。始まったばかりなので関連情報はこれから充実すると思われます。
この記事では厚生労働省の情報をもとに「オンライン診療の仕組み」と「受け方」を次の3つの項目から紹介します。
その②:どんな症状で受信が可能か?
その③:オンライン診療の受け方
*当記事は2020年4月25日現在で作成しています。制度改正等により変更の可能性もあるため最新の情報を確認いただければと思います。
その①:オンライン診療は初診でもいいのか?
従来は初診は対面で診察し以降オンラインが可能と判断した場合のみでした。理由は医師が直接患者の症状を診ることができないためでした。
初診でも可能になった背景
オンライン受診で初診が可能となった背景には、新型コロナウイルス感染拡大が続くことで感染リスクへの意識が高まったことがあります。
この様な中で患者が医療機関に行って受診することが難しくなるとともに、医療従事者の感染リスクを減らすためにも電話やスマホでのオンライン診療への期待が高まってきたのです。
4月7日に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」に次の様に盛り込まれました。
「新型コロナウイルス感染症が急激に拡大している状況の中で、院内感染を含む感染防止のため、非常時の対応として、オンライン・電話による診療、オンライン・電話による服薬指導が希望する患者によって活用されるよう直ちに制度を見直し、できる限り早期に実施する。」
引用:「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の変更について (4月20日)
その②:どんな症状で受診が可能か?
医師の判断によっては医療機関の受診が必要になる場合があるので、家からなるべく近くの医療機関を選ぶのがおすすめです。
また、オンライン受診で薬が必要な場合は処方も可能となります。
オンライン受診後に医師から薬の説明があり、薬局に処方箋を送ってくれます。薬局から薬が指定の方法で送られてくる仕組みが一般的です。
また、薬局に取りに行くことが指示されることもあります。
その③:オンライン診療の受け方
厚生労働省が公表しているオンライン診療のチラシです。厚生労働省のホームページからダウンロードが可能となっています。

オンライン診療の受け方は次の通りだれでも簡単にできます。
2.事前予約(電話の場合、オンラインの場合)
3.診療を受ける
4.診療後の処理
1.オンライン診療の医療機関を探す
(1)かかりつけの医療機関がオンライン診療が可能かを電話等で確認します。
(2)または、厚生労働省ホームページ「対応医療機関リスト」で選びます。
2.事前予約(電話の場合、オンラインの場合)
(1)電話の場合
医療機関に電話で申し込みます。保険証が必要になるのであらかじめ準備して電話をしましょう。支払い方法を確認してください。
(2)オンラインの場合
希望する医療機関のホームページに予約方法があるので指示に従って予約します。支払い方法(クレジットカードや振込等)もここから指定します。
3.オンラインで診療を受ける
(1)医療機関から予約通りに「電話の着信」や「オンラインで接続」があります。
(2)本人確認があります。その後、相談や受診をします。
4.診療後の処理
(1)医療機関に来訪して受診を推奨された場合は速やかに直接受診します。
(2)薬が処方されて自宅配送を希望する場合は、医療機関に希望する薬局を伝え送ってもらいます。配送料及び薬剤費等については、配送業者による代金引換、銀行振込、クレジットカード決済、その他電子決済等の支払方法があります。
参考:初診料
今回特例的なオンライン診療ですが、診療報酬の点数と患者負担(3割の場合)は以下の通りです。対面より安くなっています。
・患者負担(3割の場合):642円
参考:中央社会保険医療協議会 総会(第 454 回)
新型コロナウイルス感染症患者の増加に際しての電話等を用いた診療に対する診療報酬上の臨時的な取扱いについて①
*診療報酬:医療保険から医療機関に支払われる治療費のことで 1点10円です。すべての医療行為について点数が決められています。
クレジットカードや銀行振り込みのほか、通院した際にまとめて精算するといった支払い方法がありますが、受診の予約時に確認してください。
おわりに
新型コロナの感染拡大によって特例的ですがオンライン診療を受けることができるようになりました。
病院へ行くまでや院内感染などの感染リスクが高くなっているので、オンライン診療は便利な制度だと思います。