日本の対策は?爆発的患者急増『オーバーシュート』新型コロナへの懸念

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新型コロナの感染拡大がどうなっていくのか。ヨーロッパ各国に比べ感染拡大はなだらかになっている様ですが、今後いつオーバーシュート(爆発的患者急増)が起きてもおかしくないと国の専門家会議で報告されている。

オーバーシュートとはどの様なことで、それが日本では今後起こる可能性があるのか?

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イタリアでのオーバーシュート

世界での新型コロナウイルス感染拡大はヨーロッパにパンデミックの中心が移り拡大が止まりません。

報道によるとイタリアでは3月20日に死者が 4000人を超え翌日3月21日には死者が793人増えて 4825人となりました。感染者は6557人増えて5万3578人と5万人を超えています。

死者、感染者ともに一日の増加数としては過去最多を更新していてオーバーシュートの状況となっています。

日本での新型コロナ感染拡大の現状

引用:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)

日本国内ではヨーロッパの急激な感染増加の曲線よりはなだらかな増加となっています。

これはどの様に解釈したらよいのでしょうか?

新しい情報をまとめオーバーシュートの発生の可能性を探ってみました。

「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」

正確な情報にもとづいて伝える事を主としました。

この記事では正確な情報を提供するために使用したデータや見解は「新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班」が分析した内容等に基づき専門家会議において検討された結果まとめられた「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)から引用しています。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
政府の新型コロナウイルス感染症対策本部の下、新型コロナウイルス感染症の対策について医学的な見地から助言等を行うために設置されました(令和2年 2月 14 日 新型コロナウイルス感染症対策本部決定)。

爆発的患者急増 (オーバーシュート)の可能性とは?

国内の状況を新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(以下専門家会議)から、いち早く緊急事態宣言を発出した北海道とそれ以外の国内に分けて報告されています。一部を引用してまとめてみました。

北海道の現状

・2020 年 2 月 28 日に知事より緊急事態宣言が発出
・依然として流行は明確に収束に向かっておらず憂慮すべき状態が続いている
・緊急事態宣言の前後比較では実効再生産数推定値は 0.9から 0.7へと減少した

※実効再生産数(感染症の流行が進行中の集団のある時刻における、1人の感染者が生み出した二次感染者数の平均値)

国内の現状(北海道を除く)

・新規感染者数は日ごとの差はあるものの都市部を中心に漸増
・3月 10 日以降、新規感染者数の報告が 50 例を超える日も続いている
・感染源(リンク)が分からない感染者の増加が生じている地域が散発的に発生

国内でコロナのオーバーシュートの可能性

専門家会議の提言では次の様に可能性を説明しています。

クラスター(患者集団)の感染源(リンク)が分からない感染者が増加していくと、いつか、どこかで爆発的な感染拡大(オーバーシュート(爆発的患者急増))が生じ、ひいては重症者の増加を起こしかねません。

日本国内の感染の状況については、3 月 9 日付の専門家会議の見解でも示したように、引き続き、持ちこたえていますが、一部の地域で感染拡大がみられます。諸外国の例をみていても、今後、地域において、感染源(リンク)が分からない患者数が継続的に増加し、こうした地域が全国に拡大すれば、どこかの地域を発端として、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないと考えています。

引用:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)から一部引用


オーバーシュートが生じる可能性についてさらに次の様なリスクがあるといいます。
それは「人が密集し都市としての人の出入りが多い大都市圏の方がより高い」ということです。

引き金は何か、予兆はあるのか?

現在国内でも一部の地域で感染拡大がみられます。オーバーシュートの可能性はあるのでしょうか?

どのような場合に大規模流行につながるのかを次の様に説明しています。

諸外国の例をみていても、今後、地域において、感染源(リンク)が分からない患者数が継続的に増加し、こうした地域が全国に拡大すれば、どこかの地域を発端として、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行につながりかねないと考えています。

引用:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)から一部引用
感染源(リンク)が分からない患者数が継続的に増加

ポイントは感染源がわからない患者が継続して増加するという条件とそうした地域が全国に拡大するとオーバーシュートにつながると説明しています。

オーバーシュートのリスクを高める要因

次にオーバーシュートのリスクを高める要因を説明したいます。どんな条件がそろうとオーバーシュートが発生するのかを知ることが大切です。

その条件がそろう場所のポイントは次の通りです。

「全国から不特定多数の人々が集まるイベント」

理由は「3つの条件が同時に重なる場」を避けにくい状況が生じやすいからです。

3つの条件とは、①換気の悪い密閉空間で、②多くの人が密集し、③近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声をする場所のことです。

イベント自体がリスクの低い場所で行われたとしても、イベントの前後で人々が交流したりする場が制限できないと急速な感染拡大につながるとしています。

大事なことは、イベントの基準を科学的に決めることができる根拠がないため、この発生した事例の条件で判断するしかないとのことです。

この3条件を避けないでイベントを実行した場合は、オーバーシュート(爆発的患者急増)が起こりかねないと報告しています。

例えば人口10万人地域で起きたらどうなるのか?

北海道大学西浦教授が推計した仮設を発表しています。

仮説は次の通りです。

日本のある特定地域(人口 10 万人)に、現在、欧州で起こっているような大規模流行が生じ、さらにロックダウンに類する措置などが講じられなかったと仮定した場合にどのような事態が生じるのでしょうか。

引用:「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)から一部引用

その結果次のような影響が発生すると警告しています。

具体的な感染者数を推測しています。

流行 50 日目には 1 日の新規感染者数が 5,414 人にのぼり、最終的に人口の 79.9%が感染すると考えられます。また、呼吸管理・全身管理を要する重篤患者数が流行 62 日目には 1,096 人に上り、この結果、地域における現有の人工呼吸器の数を超えてしまうことが想定される

オーバーシュートになった時の懸念

気付かないうちに感染が市中に拡がり、あるときに突然爆発的に患者が急増(オーバーシュート(爆発的患者急増))すると、医療提供体制に過剰な負荷がかかり、それまで行われていた適切な医療が提供できなくなることが懸念されます。

ロックダウン等の措置

こうした事態が発生すると、既にいくつもの先進国・地域で見られているように、一定期間の不要不急の外出自粛や移動の制限(いわゆるロックダウンに類する措置)に追い込まれることになります。

PCR検査について

新型コロナウイルス感染症においては、医師が感染を疑う患者には、PCR検査が実施されることになっています。

すでに、検査受け入れ能力は増強されており、今後も現状で必要なPCR検査が速やかに実施されるべきと考えています。と発表しています。

新型コロナウイルスの賢い感染力

東北大学の押谷仁教授に行ったNHK取材では「SARSとは別物のウイルスだ」という。ウイルスが生存するために「見えなくて」「重症化せずに」感染を拡大して行くという賢いウイルスだというのです。

今後の日本の感染拡大について

押谷仁教授によると第2波の感染が予測されていると述べています。

日本がなだらかな感染増加傾向は、決して安心できるものではなくギリギリで抑えていることができているためだと言います。クラスターをコントロール下に置くことができればオーバーシュートは防げるといいます。

決して安心することなく、新型コロナウイルスの感染拡大を抑える必要があります。

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