『バンコクのムエタイ観戦で新型コロナ拡大』で危惧する国内K1の強行開催

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タイのバンコクでは3月21日から3週間のデパート・娯楽施設の営業禁止を発令しました。

これまで規制がゆるやかだったタイではムエタイ観戦で感染者急増でようやく危機感が高まってきました。現地バンコクからの報告でも同様に伝えられています(後述)。

日本ではさいたまアリーナで国の中止要請にもかかわらず行われたK1の試合観戦が波紋を呼んでいます。 これらのイベントから危惧される新型コロナのクラスター発生に対応する危機感をもう一度見直してみたいと思います。

世界中でイベント自粛の最中でも開催される実態

タイのバンコクのクラスターが発生

タイのバンコクでは3月21日から3週間のデパート・娯楽施設の営業禁止を発令しました。これまで 規制がゆるやかだったタイではムエタイの試合が行われた結果、新型コロナの感染者が急増したための危機感が高まったのが要因です。

実は1週間前から始まった感染者急増だったがまだ規制はゆるく、その後の格闘技のムエタイの観戦者の間で発生したクラスター(集団感染)でようやく厳しい規制が始まったようです。

タイ保健省は22日、国内の新型コロナウイルス感染者が599人になったと発表した。タイでは過去1週間で5倍以上に激増。6割はバンコクで確認されている。

ニュース元:時事通信社

WHO Coronavirus disease (COVID-19) Pandemic

国内イベントによるクラスターの危惧

全国から集まるイベントで次の要件がそろうとクラスター、その後拡大してオーバーシュートへつながることが知られています。

条件とは「全国から不特定多数の人々が集まるイベント」

理由は「3つの条件が同時に重なる場」を避けにくい状況が生じやすいからです。

3つの条件とはすでに専門家会議で提言された以下の事です。

①換気の悪い密閉空間で、②多くの人が密集し、③近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声をする場所

さいたまアリーナのK1観戦の事例

国内では厚生労働省の開催中止の呼びかけに反して強行開催したK1がさいたまアリーナで行われてしまった。最もクラスターからオーバーシュートへの要因とされる3つの条件が揃うイベントです。

イベント自体がリスクの低い場所で行われたとしても、イベントの前後で人々が交流したりする場が制限できないと急速な感染拡大につながるとしています。

この最大に危険なリスクの中で開催されてのがK1のイベントで全ての条件が揃っている最も危険な開催でクラスターの発生、その先のオーバーシュートを危惧するものです。

さいたま市のさいたまスーパーアリーナで22日開催予定の格闘技イベントについて、西村康稔経済再生担当相は21日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、主催者側に自粛を求めるよう、大野元裕埼玉県知事に要請した。県関係者が取材に答えた。
 イベントは「K―1 WORLD GP」で、昨年は1万人以上が集まったという。アリーナは県が保有し、県が出資する第三セクターが運営している。
 県関係者によると、県はこれまで主催者側に自粛を求めてきた。西村担当相の要請を受けて、改めて自粛を促したが、主催者側は「マスク配布などの対策を講じる」として開催する意向を示しているという。

引用:さいたまスーパーアリーナのK-1、西村担当相も自粛要請 主催者は決行へ 毎日新聞2020年3月21日 2

また、東京五輪への気持ちの高ぶりは理解できますが、テレビから映し出される聖火を撮影する人ごみはクラスターへの危機感などは微塵も感じられず、聖火を我先にと撮影する人ごみでした。

東京五輪の聖火をJR仙台駅展示で多数の観覧者の事例

「復興の火」として3月21日、東京五輪の聖火がJR仙台駅東口の東西自由通路で展示された。(仙台経済新聞)
聖火を一目見ようと県内外から多くの観覧者が押し寄せ、西口のペデストリアンデッキまで列を作り、待ち時間は2〜3時間にもなった。予想を大幅に上回る観覧者が集まったため、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、待機列への並びを16時ごろに一時中止。16時30分ごろから再開したが、歩行者が立ち止まらないよう写真撮影は禁止とし、過度な密集状態が発生しないように配慮して運営し、19時に終了した。

共通するのは「未知のウイルス」への危機感の欠乏

新型コロナウイルスの本当の怖さを知っているのは「新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班」とそれを受けて検討する専門家会議のメンバーではないでしょうか。

SARSとは違う「生き延び方」を持つ新型コロナ

新型コロナの怖さは、そのウイルスの生存方法自体がいままでのSARSとは違うことだと東北大学の押谷仁教授(SARS対策の一人者)は報告しています。
COVID-19は「感染しても気が付かれず」「感染しても重症化しない」という振る舞いはウイルスが生存し続けるための絶好のスタイルだというのです。

これらの事を本当に知ってのK1イベント開催だったのかが問われます。経営という経済活動から苦渋の決断だったことは理解できますが、その先にある医療崩壊を引き起こすオーバーシュートのリスクを正確に把握したいたかどうかは分かりません。

タイのバンコクではムエタイの試合は賭け事でもあるので勝敗に熱中するのです、格闘家の汗しぶきが飛び観客からは大声援が飛びかい、密閉した空間でひしめき合う場所です。そこにはクラスターが発生する要因は全てそろっていたと推測します。

タイ・バンコクからの現地報告(首都圏封鎖)

現在タイのバンコクに住んでいる次女からの報告では、3月20日ごろはまだ市内のレストランで会食をしていたというのです。

そのころタイではすでに1週間前から感染者が急増していたようですが、日本と同様に市民に危機感が多少不足していたと言わざるを得ないようです。現在はバンコク首都圏の封鎖、渡航制限など厳しい制限を設けています。

バンコクのマンションのエレベータ内で人が間隔を取ってエレベータのカベに向かって立つように乗っているそうです。お互いに向き合わない方法で感染を防ぐということです。

タイの日本大使館からのお知らせを引用します。

新型コロナウィルスに関するお知らせ(3月21日:バンコク都知事からの発表)
3月21日,バンコク都知事は,3月22日から4月12日までの間,新型コロナウイルス感染症2019(COVID-19)の感染予防のため,バンコク都内の人々が集う施設を閉鎖することを発表しました。

引用:在タイ日本国大使館ホームページ

なお,今後の発表等により変更等の可能性もありますので,最新の情報収集に努めて下さい。

一時的に日本に帰国するとタイに戻れない不安

現地には日本から進出している企業の家族も多く、次女が住んでいるスクンビットではすでに日本への一時帰国をした母子もいるとのことです。

但し、一度タイを出国するとタイに入国できる保証はありません。子供の学校の事もあり難しい判断が迫られている現地です。

日本の対策は?爆発的患者急増『オーバーシュート』新型コロナの懸念

WHO:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)WHO公式情報特設ページ(日本語版)
WHO公式サイト

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