九州の鹿児島にある指宿温泉(指宿温泉)はどんな温泉なのでしょうか?
源泉かけ流しの温泉はもちろん「砂風呂」でも有名です。
そこで今回は指宿温泉の歴史と泉質、特徴を紹介します。
*記事内の写真協力:鹿児島県南薩地域振興局
鹿児島『指宿温泉』の歴史
指宿温泉は九州の南端に位置しています。
「指宿」を「いぶすき」と読めましたか?
「指宿(いぶすき)」と呼ばれる由来のひとつには「湯豊宿(ゆほすき)」からきているという説があります。
鹿児島県の公式サイトでは次のように説明しています。
市名では指宿、郡名では揖宿と書く。『和名抄』には、「以夫須岐(いふすき)」と表記してあるが、世界的にも珍しい砂むし温泉など温泉行楽地として有名なこの地のことを、古来より人々は「湯豊宿(ゆほすき)」つまり、湯の豊かな宿と呼んでいたという。
引用:鹿児島県公式サイト
つまり、温泉のお湯が豊かな温泉宿がある行楽地として呼ばれていたことが分かります。
指宿温泉はいつ発見されたのか明確な史料は見つかりませんでした。江戸時代以前(1603年以前)には高温の温泉や噴気口が点在する湿原がある危険な場所として知られていたようです。
当初は数メートル掘れば温泉が出たと言われ開発が進んで温泉が枯渇するまでになってしまったと言います。
そのため新たな温泉源を探して発見され現在のようになったのは昭和32年以降と記されています。
指宿温泉は多くの温泉地を含む温泉群のことです。摺ヶ浜温泉(すりがはまおんせん)は海岸にある砂蒸し温泉で有名。
その他に弥次ヶ湯温泉(やじがゆおんせん)、湯之里温泉(ゆのさとおんせん)、大牟礼温泉(おおむれおんせん)、潟口温泉(がたぐちおんせん)、潟山温泉(がたやまおんせん)、二月田温泉(にがつでんおんせん)があります。
『指宿温泉』の泉質と特徴
指宿温泉の泉質は「ナトリウム塩化物泉」です。日本では海岸近くの温泉に多く見られる泉質です。
北海道函館で海辺の「湯の川温泉」、静岡県伊豆にある「熱海温泉」などが有名です。
日本の温泉に多い泉質です。
塩化物泉は俗称「熱の湯」と呼ばれています。専門的には温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上、陰イオンの主成分が塩化物イオンのものを言います。
塩化物泉に主成分により3つの種類にわかれます。
- ナトリウムー塩化物泉
- カルシウムー塩化物泉
- マグネシウム―塩化物泉
指宿温泉は湧出温度82℃の「ナトリウムー塩化物泉」です。
この温泉を飲むと塩辛く感じます。
塩分濃度が濃かったりマグネシウムが多いと苦く感じます。
泉質別適応症
・浴用 ➡ きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
・飲用 ➡ 萎縮性胃炎、便秘
指宿温泉はなぜ砂風呂が有名?
指宿温泉の温泉地の一つに「摺ヶ浜温泉(すりがはまおんせん)」があり砂風呂で有名です。
なぜ砂風呂があるのか?
それは約1kmの海岸には高熱の温泉で熱くなった砂浜があることが理由です。
熱くなった砂を適温になるように混ぜた砂に埋まって温まる入浴方法が砂風呂です。
指宿温泉ならではの砂風呂は世界でも珍しい温泉です。
鹿児島『指宿温泉』の歴史と泉質(まとめ)
九州の南端にある指宿温泉を紹介しました。
砂風呂が有名となっていますが、源泉かけ流しの温泉は次の機会に紹介します。
次回の指宿温泉の記事では、入浴レポートを書きたいと思います。