秋保温泉(あきうおんせん)とはどんな温泉なのでしょうか?
そこで今回は秋保温泉の歴史とお湯の特徴を解説します。
秋保温泉の歴史
秋保郷は旧石器時代に始まったとされていています。
旧石器時代は今から約3万8千年前~1万6千年前の約2万2千年間です。
旧石器時代の痕跡には「細野原遺跡」があり、ずいぶん古い時代からの流れを持っているのが秋保郷です。
秋保温泉の開湯伝説には次のようなな民話が伝えられています。
湯神の化身と思われる小さな女の子がいました。
女の子は、塩を積んだ牛と共に磊々峡(らいらいきょう)に落ちてしまいました。
そこで、村人が必死に探したものの女の子は見つかりません。
しかし、その変わりに塩分をたくさん含んだ霊泉を発見したと伝えられています。
磊々峡(らいらいきょう)は奇岩が並ぶ峡谷です。仙台市太白区を流れる名取川が秋保石の大地を侵食して作られた峡谷。
秋保温泉は日本三御湯(みゆ)のひとつ
「日本三御湯」とは、第84代「順徳天皇」が選出した温泉のことです。
- 秋保温泉(宮城・名取御湯)
- 別所温泉(長野・信濃御湯)
- 野沢温泉(長野・犬養御湯)
とされています。
事の始まりは、第29「代欽明天皇」(531~570年)の皮膚病が秋保の湯により全快されといいます。
「名取の御湯(みゆ)」の称号を賜ったとされています。
「御」という文字は勅撰(天皇がみずから選ぶこと)を意味する
その後、第84代「順徳天皇」(1197~1242年)の時に、皇室は日本の名湯9ケ所を選びました。
これは国指定重要文化財「八雲御抄」で記載されている。
この中に「御湯(みゆ)」の称号が与えられた温泉は3つ(黄色)だけです。
- あしかりのゆ(万葉集「あしかりのとひのかふちにいづるゆの」:湯河原温泉?)*推測です
- 七久里(ななくり)の湯(別所温泉)
- 有馬のいで湯(ありまのいでゆ:有馬温泉)
- 信濃御湯(しなののみゆ:別所温泉)
- 伊予の湯(いよのゆ:道後温泉)
- 那須の湯(なすのゆ:那須温泉)
- 名取御湯(なとりのみゆ:秋保温泉)
- 束間温湯(つかまのゆ:浅間温泉)
- 犬養御湯(いぬかひのみゆ:野沢温泉)
つまり名取・信濃・犬養の三温泉だけが「御湯」という称号で「日本三御湯」と言われています。
秋保温泉の特徴
秋保温泉の泉質は「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」です。
しょっぱくて、温熱効果が高いこの温泉に浸かると疲れをほぐしてくれます。
お湯にクセがなくさらりと柔らかい温泉です。
特徴は「湯ざめしにくい」こと。
効能は、冷え性、末梢循環障害、胃もたれ、糖尿病、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる睡眠障害など。
秋保温泉のお湯は、さまざまな症状によいとされています。
秋保温泉「源泉かけ流し」の宿3軒
貴重な源泉かけ流しの温泉がある宿です。
秋保温泉の泉質を贅沢な源泉かけ流しの湯で味わい、リラックスできる宿を選びました。
ホテル華乃湯(はなのゆ)
自噴する湯量豊富な自家源泉はその豊かな効能に「神の湯」と呼ばれています。
源泉かけ流しのお湯
- 公式ページ:https://www.hananoyu.com/
- 〒982-0241 仙台市太白区秋保町湯元字除33-1
- TEL:022-397-3141、FAX:022-397-3145
伝承千年の宿 佐勘(さかん)
お風呂の回りを取り囲んでいる格子は、伊達政宗公が湯浴みをする際に外敵から身を守る役割をしていたものを再現。歴史を感じる、源泉かけ流しの宿。
源泉かけ流しのお湯
- 公式ページ:https://www.hotel-sakan.com/
- 〒982-0241 宮城県仙台市太白区秋保町湯元薬師28
- TEL:022-398-2233、FAX:022-398-2168
佐藤屋旅館
実家に帰ったようなくつろげる温泉旅館。源泉かけ流しのたっぷりのお湯が楽しめます。手作りの家庭的な料理を部屋でゆっくりいただけます。
源泉かけ流しのお湯
- 公式ページ:https://www.satoya.co.jp/
- 〒 982-0241宮城県仙台市太白区秋保町湯元字薬師108
- TEL:022-398-2711
- FAX:022-398-2887
秋保温泉の歴史と特徴のまとめ
日本古来から「名取の御湯」として日本三御湯の一つの名湯。
その歴史から秋保温泉は時代を超えて今でも名強い人気です。