定年退職して家にいることが多くなると、徐々に外出が減ってきます。
その結果、今日行くところがない!ということもたびたび起こるのではないでしょうか?
今日、行くところが見つからない方に、おすすめなのが図書館です。
今回は、図書館がどれだけ多くのメリットがあるのか紹介します。
今さらですが、老後は図書館を見直すと、毎日でも行きたくなってきますよ!
人生100年時代で重要なこと
定年後は寿命が終わるまで相当長い年数が待っているでしょう。
以下は、厚生労働省が公開した、平成22年の平均寿命と健康寿命です。
平均寿命とは、日常生活に制限のある「不健康な期間」も含む寿命を意味します。
健康寿命とは、日常生活に制限のない期間のことです。
その差は、平成22年で、男性9.13年、女性12.68年となっています。
つまり、健康で日常生活が普通におくれる「健康寿命の期間」をどれだけ伸ばせるかが老後に介護の世話にならないカギとなります。
そのためには、「きょういく」と「きょうよう」が重要だと言われています。
- 「きょういく」とは、「今日行くべき所があること」
- 「きょうよう」とは、「今日すべき用事があること」
仕事の現役時代の総労働時間にも匹敵すると言われている、定年退職後の長い期間をどう充実した過ごし方ができるのか課題です。
今日、行くところがないとお困りの方へ
このような定年後の長い期間を目の前にしたとき、はたしてどこに行ったらいいのか、見つからない方もいるでしょう。
つまり「今日行くところがない方」です。
今さら趣味もないし、お付き合いも少なくなり、ほとんど無くなった方もいるはず。
現役時代に夢見ていた自由な時間を手に入れたのですが、その使い方が見つからないという問題。
そこで、おすすめしたいのが「図書館」です。
行き場所の解決策として図書館がある
国内のほぼすべての自治体には図書館があります。
もし、今日行くところがないなら、おすすめは「図書館」です。
図書館は、住んでいる自治体には、基本的に設置されています。
文部科学省の資料では、平成16年4月1日現在で、地方公共団体の図書館設置率は都道府県で100パーセント、市区で98パーセント(未設置市は14)、町村で42パーセントだと公表しています。
さらに、行き場所として図書館を選ぶことは、本を借りても、図書館で過ごしても無料という特徴があります。
図書館が無料なのはなぜ?
図書館が無料で利用できるのは法律があるからです。
(入館料等)第十七条公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。
引用元:図書館法
図書館は原則無料であることと、教育基本法で「国民の教育の機会均等」ということから基本的に無料で利用できます。
図書館がおすすめの5つの理由
図書館に行くことがおすすめなのは、次の5つの理由があります。
- 無料で利用できる
- 図書館で過ごせる
- 広大なジャンルの本・CD・DVD・ビデオ等が揃っている
- 幅広い知識が得られる
- 図書館の往復で運動になる
それぞれの理由について順番に説明します。
1.無料で利用できる
図書館原則無料という方針から、お金が全くかからないというメリットがあります。
もし1冊2,000円の書籍を5冊買ったら、合計1万円となります。
ぼくの住んでいる自治体の公民館図書室では、約2万冊の蔵書があり、1回20冊で15日間貸し出しをします。
つまり、2千円×20冊×月2回で、8万円もの本を借りることが可能という試算も成り立ちます。
月40冊まで読めたとしても、2万冊読むには、41年もかかります。
机上の計算ですが、60代なら残りの人生を使っても、公民館の図書を読み切ることは、ほぼ不可能ですね。
公民館の図書室は小さいのですが、メインとなる中央図書館まで行くと、蔵書70万冊、児童書10万冊、DVD2千点、CD1万点、などがあります。
図書館で借りてもいいし、自治体によっては、ネットで予約して宅配(有料)で自宅まで届けてもらうことも可能です。
2.図書館で過ごせる
図書館には、閲覧席や自習席が用意されています。
図書館によっては、座席指定やPCが持ち込める座席なども用意されています。
座席指定する場合は、インターネットから予約が可能な自治体もあります。
朝から夕方、曜日によっては夜まで利用できるので、時間を十分に使い本を読んだり、調べることができます。
しかも冷暖房完備という恵まれた環境で、室内の照明も図書館ならではの設備です。
3.広大なジャンルの本・DVD等が揃っている
年代を問わず、幅広いジャンルの書籍がそろっています。
しかも、電子情報を初め、地域に特化した書籍や歴史、雑誌、新聞、専門書など、選らべないほどのジャンルがあります。
蔵書は、数万冊〜数十万冊まで、図書館の規模によって変わってきます。
公式サイトから図書館を検索すると、自宅近くの図書館が見つかります。
4.幅広い知識が得られる
自宅でテレビを見たり、インターネットで調べたりする方法もありますが、図書館ではそれ以上に知識が得られます。
インターネットやテレビで得られる情報は、基本的には自分が好きなことという狭い範囲だったり、断片的な情報になったりします。
しかし、図書館に行けば、偶然に見つかった面白いジャンルや、新しい書籍などに巡り合えます。
例えば、スマホでは自分の興味に近い特定のニュースが流れてきます。
最近主流になっているターゲティング配信です。その人の興味に見合った情報を先方からプッシュしてくるスタイルです。
一方、新聞では社会、経済、政治、スポーツ、文化など幅広いジャンルを眺められます。
その結果、新しい視点の記事や、初めて見るジャンルの記事などに眼を留めることがあります。
図書館は、両方のメリットを備えていると言えます。
専門的にはいくらでも深く探求できる一方で、ジャンルを広く探すことも視覚的に可能です。
新たな分野への興味が出てきたり、お宝ジャンルを発見したり、わくわくしつつ探れるメリットがあります。
生涯学習の場として、老後何歳になっても活用できるのが図書館ですね。
5.図書館の往復で運動になる
図書館に行くことで、運動不足の解消になります。
図書館まで歩いて行ったり、バスや電車に乗ったり、交通手段を使う場合もあります。
一般的には、家の近くにあるので、歩いて行ける距離を探してみてください。
ウォーキングならぬ、図書館ウォーキングというか、往復で結構運動になります。
本の重さも加わり、運動になるので、老後家にいることが多い方には、メリットがあります。
ぜひ、散歩がてらに図書館まで歩いてみてはどうでしょうか。
図書館へ通って新しいジャンルが見つかった体験
ぼくは図書館と聞いて、定年後の老人の居場所だと思っていました。
ある時、奥さんから「図書館にでも行ってみたら?」と、暇そうなぼくを見てアドバイスがありました。
図書館は、つまんないと思っていたのですが、まあ経験だと思って電話をかけてどうすればいいか聞いてみました。
すると、図書の借り方から、図書館の使い方まで丁寧に教えてくれました。
そこで、ようやく行くことになったのです。
図書館といっても、家に近い公民館にあったのです。
つまり、公民館図書室です。
小さいと思っていたのですが、そこには約2万冊もありました。
中心部にある図書館は大きいので、70万冊ありますが、公民館図書室では約2万冊。
いざ、図書室に入ってみると、そこには読み切れないほどの図書が並んでいました。
初めに、3冊を最大15日間借りてきました。
実は、その本は今まで全く読んだことのないジャンル。
どんどん読んでしまい、1週間で3冊を読破、返却してまた借りることになり、繰り返して通っています。
いま、新しいエッセイの分野に興味がでてきて、1回に4冊まで増えました。
いろいろな作家の生き方を読むのが面白く、これから先にどう生きるのか参考になっています。
まとめ
図書館は膨大な知識と幅広いジャンルを探索できる場所です。
定年後からの現役時代を上回る膨大は時間を有意義に過ごす場として、活用する方法として、図書館の存在は見逃せません。
図書館に行くと、小学校や高校、あるいは大学でちょっと立ち寄ったイメージがあるかもしれません。
しかし、現在の図書館はシステム化されていて、様々な対応が可能となっています。
しかも無料で提供されているため、利用しない手はありませんね。
まずは、図書館に足を向けてみてはどうでしょうか。