60歳代に人気のある資格はなんでしょうか?
そこで今回は60歳代が注目している22の資格をご紹介します。
また、60歳から資格を選ぶコツ、資格を取るメリットもお伝えします。
目標の資格がきっと見つかります!
60歳からの資格ベスト22!
60歳代が目標にしている人気の資格ベスト22を紹介します。
まずは、どんな資格が注目されていて人気なのか一覧をザクッとご覧ください。
番号 | 人気の資格 | 男性に人気 | 女性に人気 | 注目度が高い |
---|---|---|---|---|
1 | 行政書士 | ◎ | ◎ | |
2 | 中小企業診断士 | ◎ | ||
3 | 社会保険労務士 | ◎ | ◎ | |
4 | 宅地建物取引士 | ◎ | ◎ | |
5 | 社会福祉士 | ◎ | ||
6 | ファイナンシャルプランナー | ◎ | ◎ | |
7 | マンション管理士 | ◎ | ||
8 | ケアマネジャー | |||
9 | 介護予防健康アドバイザー | |||
10 | 介護事務 | ◎ | ||
11 | 認知症介助士 | ◎ | ||
12 | レクリエーション介護士 | ◎ | ||
13 | 終活アドバイザー | |||
14 | 医薬品の登録販売者 | ◎ | ◎ | ◎ |
15 | 調剤薬局事務 | |||
16 | 調理師 | ◎ | ||
17 | 食生活アドバイザー(R) | ◎ | ||
18 | 薬膳コーディネーター | ◎ | ||
19 | 第二種電気工事士 | ◎ | ||
20 | 危険物取扱者(乙種4類) | ◎ | ◎ | |
21 | 第二種運転免許 | ◎ | ◎ | |
22 | マイクロソフト オフィス スペシャリスト | ◎ |
22の資格について、なのができるのか、合格率はどうか、60歳からでも可能かなどを順番に紹介します。
また、資格試験の実施機関も記載しましたので、最新情報はご確認ください。
1.行政書士
行政書士法に基づく国家資格。
官公署に提出する許認可等の書類の作成やその手続きの代理、権利義務又は事実証明に関する書類の作成、書類を作成する上での相談業務などが仕事です。
合格率:10%前後の難しい資格試験といえます。
令和4年度の 最年少合格者は15歳、最年長合格者は78歳。60歳代は可能性があるので人気です。
◆一般財団法人行政書士試験研究センター(https://gyosei-shiken.or.jp/)
2.中小企業診断士
企業経営に関する知識を横断的に身につけ、企業内の経営戦略や事業戦略などの立案や実行において幅広い活躍が期待できます。
合格率:5%程度。大変難しい試験です。
平成28年度 1次試験合格者数:2,404名で60歳代74人。2次試験合格者数:842名で60歳代21人。
難しい試験ですが、60歳代に合格者がいるのは心強いといえます。
◆一般社団法人 中小企業診断協会(https://www.j-smeca.jp/index.html)
3.社会保険労務士
労働問題と社会保険制度の専門家で、労働保険・社会保険諸法令に基づいて行政機関に提出する書類の作成や申請代行を行います。
また個別労働関係紛争の解決手続の代理を行うことができます。
合格率:約5~7%。合格までの勉強時間は800時間~1000時間必要。
令和4年度:受験者数40,633。合格者2,134人。合格率5.3%
60歳からでもやる気さえあれば充分合格可能な試験。 合格者には79歳の方もいます。
◆全国社会保険労務士会連合会 試験センター(https://www.sharosi-siken.or.jp/)
4.宅地建物取引士
「宅地建物取引士」の略称は「宅建士」で、公正な不動産取引をサポートする不動産取引専門家の国家資格国家資格です。
受験者:毎年約20万人。合格率:約15~18%
人気の理由は、幅広い業界で生かせ一生涯有効なライセンスだからです。不動産取引・契約の場面で有資格者として活躍することができます。
◆ 一般財団法人不動産適正取引推進機構(https://www.retio.or.jp/)
5.社会福祉士
社会福祉援助(ソーシャルワーク)の仕事です。障害や病気などの理由により福祉サービスを必要とする人々の相談を受けます。福祉サービスの提供者・医療機関と連携して相談者の自立に向けた助言や指導などの援助を行います。
合格率:約30%。60歳以上の合格者数:324人で合格者に対する割合2.7%という報告もあります。
◆公益財団法人社会福祉振興・試験センター(https://www.sssc.or.jp/)
6.ファイナンシャルプランナー(FP)
相談者のお金に関する課題を整理し、その人が望む将来を実現するための最適なライフプランの立案・実行支援を行います。
例として老後資金、保険の見直し、住宅ローン探しなど。日本FP協会が実施する国家検定。
3級合格率:60~70%。受験資格が無いので誰でも可能。合格率が非常に高い試験。
◆特定非営利活動法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(https://www.jafp.or.jp/)
7.マンション管理士
マンション管理組合のコンサルタントに必要とされる一定の専門知識を有している事を証明する国家資格です。
令和4年度合格率:11.5%。難易度は高い試験。
最高齢合格者は77歳~85歳。60歳代は合格する可能性が高い試験です。
◆公益財団法人マンション管理センター(https://www.mankan.or.jp/)
8.ケアマネジャー
資格取得には、看護師、社会福祉士、介護福祉士、理学療法士等の国家資格保有者が、各資格に基づく業務において5年以上の実務経験を積むことが必要です。
主な仕事は次の通りです。
- 介護サービス利用者本人や家族に対して適切な提案
- 介護保険の申請代行
- ケアプランの作成
- 介護に関わる各種手続き
- 行政や介護サービス提供者との連絡・調整
- 施設入所を希望する人への適切な施設入所支援や紹介
令和4年度 合格率:19.0%。75歳の合格者もいます。
◆公益財団法人社会福祉振興・試験センター(https://www.sssc.or.jp/)
9.介護予防健康アドバイザー
中高齢者が無理のない安全な運動をすることと、健康的な暮らしを維持できるようサポートする資格です。
「NESTA JAPAN」によって認定されます。
介護予防健康アドバイザーの資格取得は「介護予防健康アドバイザー講座」を受講し終了することで資格が取れます。
◆NESTA JAPAN(https://www.nesta-gfj.com/)
10.介護事務
介護事務管理士®技能認定試験といいます。サービス事業所の受付けや会計、レセプト業務などを担当する事務スタッフのスキルを証明するのが「介護事務管理士」の資格です。
合格率:約70%。
全国どこでも働くことができ、事務だけの仕事や介護実務を兼ねた仕事などが選べます。
◆株式会社技能認定振興協会(https://www.ginou.co.jp/index.html)
11.認知症介助士
認知症であっても安心して社会参加することができるよう、認知症の人に寄り添うコミュニケーションや接遇(接客)・応対、環境作りを身につける資格です。
試験会場や自宅からも受験可能。認知症介助士検定試験に合格して取得します。
◆公益財団法人 日本ケアフィット共育機構(https://www.carefit.org/)
12.レクリエーション介護士
レクリエーション介護士2級は、自分の趣味・特技を活かしながら、アイデアや着眼点によって、高齢者に喜ばれるレクリエーションを学べる資格です。
◆一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会(https://www.japan-ac.jp/)
13.終活アドバイザー
終活を行う人の身近な相談相手となるアドバイザーです。
終活のツールであるエンディングノートを活用しながら、相談者が人生後半期をその人らしく生きるための、そして納得のいく人生の締めくくりをするためのアドバイスをする専門家です。
◆終活アドバイザー協会(NPO法人ら・し・さ)(https://shukatsu-ad.com/)
14.医薬品の登録販売者
登録販売者は、第2類及び第3類に属する一般用医薬品販売という限定された範囲での専門家であり、国家資格ではありません。
ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品(かぜ薬や鎮痛剤など)の販売ができる医薬品販売の専門資格。
登録販売者がいれば、一般用医薬品の大多数を占める第二類・第三類医薬品の販売が可能なので就職で人気。
合格率:約40~50%。それほど難易度は高くない。
◆公益社団法人 全日本医薬品登録販売者協会(https://zenyaku.or.jp/)
15.調剤薬局事務
調剤薬局で処方箋の受付やレセコン(診療報酬明細書を作成するコンピューターシステム)の入力、医薬品の在庫管理・発注などを通じて薬剤師の業務をサポートします。
◆日本医療事務協会(日本教育クリエイト)(http://www.japanmc.jp/)
16.調理師
飲食店などでの調理業務を行います。 「名称独占資格」なので調理師免許取得者以外は調理師を名乗れません。
調理師として調理業務を行うためには免許の取得が必須です。
合格率:60%~70%前後。合格者には78歳の方もいます。
◆公益社団法人 調理技術技能センター(https://chouri-ggc.or.jp/)
17.食生活アドバイザー®
「食生活アドバイザー®」は、広い視野に立って食生活をトータルにとらえ、健康な生活を送るための提案ができる”食生活全般のスペシャリストです。
合格率:2級約40%、3級約65%。
◆一般社団法人 FLAネットワーク協会(https://flanet.jp/)
18.薬膳コーディネーター
「薬膳」の知識を活かし、家庭、地域、職場で健康な体作りに貢献する資格です。
中国薬膳研究会が認める日本中医食養学会が認定した人に与えられる民間資格。
3000年以上の歴史の中国「薬膳」の知識を習得します。
合格率:ほぼ100%。
◆日本中医食養学会(https://www.syokuyou.jp/)
19.第二種電気工事士
一般的な住宅や小規模店舗の電気工事が行える「業務独占資格」に該当する国家資格です。
この資格取得により、自宅の配線や照明、エアコンなどの設備工事ができます。
また屋内や屋外にある電線やコンセントなどの配線工事もが可能です。
- 学科試験の合格率:60%前後
- 技能試験の合格率:70%前後
- 高齢合格者:72歳
◆一般財団法人電気技術者試験センター(https://www.shiken.or.jp/index.html)
20.危険物取扱者(乙種4類)
危険物乙四資格者は、ガソリン、アルコール類、灯油、軽油、重油、動物性油種などの引火性液体を取り扱うことができる専門家です。
石油貯蔵タンクを持つ企業、化学工場、ガソリンスタンド、タンクローリー、ビル管理で役に立ちます。
合格率:令和2年度 41.7%。
◆一般財団法人 消防試験研究センター(https://www.shoubo-shiken.or.jp/)
21.第二種運転免許
旅客を運送する目的で、旅客自動車を運転する場合に必要な免許です。
旅客自動車というのはバス、タクシー、ハイヤー、民間救急車などの車両の事です。
合格率:35〜40%。一発合格率:10%以下
◆各都道府県の公安委員会(https://www.npsc.go.jp/pref/index.html)
22.マイクロソフト オフィス スペシャリスト (MOS)
エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
2022年取得者:Associate一般レベル51歳以上10.4%。
合格率:一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)約80%
◆オデッセイコミュニケーションズ(https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html)
60歳からの資格の選び方
60歳から資格を取得するときの選び方を紹介します。
社会人を対象にしたスキルアップ講座で長年アドバイスしてきた経験があります。
その経験から資格の選び方のポイントを2つ紹介します。
(1)やりたいこと、生きがいから資格を選ぶ
60歳代になると「人生」「生きがい」というキーワードが生活の中で増えてくるのを感じるもの。
それまでの仕事の目標達成などは卒業し、定年になると次元の違う「人生の目標」「生きがいのあること」に目が向けられてきます。
つまり、60歳からの資格選びで大切なことは「やってみたい」ということです。
このモチベーションがあるなら、資格試験への挑戦も現実となってきます。
高齢者が資格試験に合格した経験から学べる事好きなことことらできるということ。
(2)現役時代の経験が活かせる資格を選ぶ
現役時代の経験はとっても貴重なノウハウが蓄積されています。
そのノウハウは経験を積んだことで得られるもの。
60歳からの資格選びでは、年を重ねたからこそ、人々に役立つ資格もあります。
資格が無いとできない第二種電気工事士のような「業務独占資格」があります。
例えばこの資格を取得すると、家の中のコンセントを取り付けたり、照明を交換したりなど身近に役立つ仕事が可能となります。
また、マンション管理士は年を重ねたベテランだからこその信頼感や調整力などがベースになり様々なアドバイスができます。
60歳から資格取得に向けた学習のコツ
資格合格を急がないことです。目標の資格が決まったら、試験までの計画を立てましょう。
すると、どんな勉強をするのか、どのように学習すると合格するのか、などを調べることから始まります。
実は、そのことが新しい知識となり、現役時代の経験があるからこそ、頭にす~っと入っていきます。
年を取ると記憶が悪くなるという方がいますが、それよりも興味があることはしっかり記憶しています。年を重ねても脳は成長することが知られています。
つたない自分事ですが、実は50歳代後半から英会話を習いました。
3年目にはパラペラと日常会話ができTOEICも650当りにまで。
さっき面会した人の名前を忘れても、外国人に通じた単語は、今でもすぐに出てきます。
この経験から人は何歳になってもモチベーションがある限り資格取得は可能だと思っています。
60歳から資格を持っているメリット
60歳から資格を取得するメリットを3つ紹介します。
(1)わくわくする人生が待っている!
資格という目標ができると、人はやる気になり、元気になり、わくわくするから健康になります。
これは本当です。
高齢者ですが、とってもお歳には見えない若々しい方がいます。そのほとんどの方がやりたいことや目標を持っています。
人は目標がある限り、前に進もうと元気になり、わくわくする人生が楽しめます。
資格に合格した喜びなどは、これからの人生の大きな自信になり、さらに次の目標が欲しくなります。
(2)脳が活性化してどんどん頭が良くなる
頭は使えば使うほど、年齢に関係なく成長します。
3年も勉強を続けて資格取得した80歳の方は、まるで若い学生のようなキラキラした目です。
脳を使わないとどんどん機能が低下することは知られています。
資格試験に合格するという目標と、日々それに向かうチャレンジングスピリットは若々しくしてくれます。
(3)新しい仕事に巡り合えるチャンスが増える
資格をもっていると、新しい仕事に巡り合えるチャンスが増えます。
資格を持っているから、仕事ができるとは言えません。
しかし、資格を持っていることは、資格のスキルを勉強したという証明です。
全く知らない人ではなく、アウトラインの知識があるということ。
つまり会社としては、初期教育に時間を割かなくてよいこと。さらにOJTなどで教えることも楽になるメリットがあります。
そして若い社員にはない、キャリアがあるという強みも持っています。
60歳代が仕事を見つける時に資格があると採用が優先される理由です。
60歳から資格を選ぶ注意点
60歳から資格を選ぶ際の注意点を3つお伝えします。
(1)資格の受験条件を満たしているか?
希望する資格試験に年齢制限や出願条件があるかどうかチェックをしましょう。
また、実践経験をベースにした資格試験もあります。
一方で、年例や経験を問わない試験もあります。
受験の前提事前をしっかりと確認しておきましょう。
(2)スクール等で講座の事前受講は必要か?
資格を取得するのは、スクールで講座を受講するのが前提の場合もあります。
その場合、講座の受講料の支払い発生します。
資格試験の受験前に必要な受講講座があるのかどうかチェックしましょう。
(3)試験日程や費用をチェック
資格試験は年何回、いつ、どこで行われるの、受験料はいくらか?確認しましょう。
その上で受験スケジュールを計画するのが効果的な資格合格への道となります。
60歳からの資格のまとめ
60歳から資格を取得するのは、メリットがたくさんあります。
ぜひ、資格取得の目標を決めて、わくわくした人生を楽しんではいかがでしょうか。