最近「熱中症警戒アラート」という言葉が天気予報などで使われ始めましたが、こらは一体どんな基準なのでしょうか。
熱中症警戒アラートが発表されたらどのように対処したらよいのでしょうか。熱中症警戒アラートについて分かりやすく説明します。
熱中症警戒アラートは?
環境省と気象庁は熱中症予防対策のために効果的な情報発信として新たに「熱中症警戒アラート(試行)」を行うことを令和2年6月 16 日に発表しました。
熱中症警戒アラート(試行)の期間は令和2年7月1日~同年 10 月 28 日に関東甲信地方の1都8県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県)で実施するものです。
その背景には、気象庁から出される「高温注意情報」や環境省から「暑さ指数(WBGT)」等によって注意喚起をしている中、熱中症による死亡者数や救急搬送者数が多い状態が続いていることが理由としています。
熱中症警戒アラートの基準とは
熱中症警戒アラートが発表される基準は「暑さ指数(WBGT)」を基にしています。
WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature
「暑さ指数(WBGT)」とは、湿度、日射・輻射、気温の3つの要素をもとに計算される指数で、単位は紛らわしいですが気温と同じく「℃」を使います。暑さの厳しさを表す指標です。
この指標が「33」を超えると予想された場合に都県単位で「熱中症警戒アラート」が発表されます。指標の値は次の通りです。
暑さ指数(WBGT)は労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、ISO等で国際的に規格化されています。 (公財)日本スポーツ協会では「熱中症予防運動指針」、日本生気象学会では「日常生活に関する指針」を下記のとおり公表しています。労働環境では世界的にはISO7243、国内ではJIS Z 8504 「WBGT(湿球黒球温度)指数に基づく作業者の熱ストレスの評価-暑熱環境」として規格化されています。
引用:環境省「熱中症予防情報サイト」
熱中症警戒アラートが発表された時の対処方法
アラートは、気象庁の防災情報提供システムを通じて地方公共団体や報道機関等に対して発表されます。
熱中症警戒アラートが発表された都県では、日頃から実施している熱中症対策を、普段以上に徹底することを心掛けるように環境省では説明しています。
試行期間は10月28日まで。令和3年夏から本格実施
令和2年は試行での実施で10月28日までで、本格実施は令和3年夏を予定していると発表しています。
令和2年7月1日~同年 10 月 28 日 「熱中症警戒アラート(試行)」の先行実施
引用:環境省
令和2年秋~ 「熱中症警戒アラート(試行)」の検証
令和3年夏~ 全国で本格実施予定
おわりに
令和2年に試行として茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県で実施される「熱中症警戒アラート」について紹介しました。
アラートがテレビや報道を通して私たちに届きますが、事前にアラートが発令されるので熱中症対策を今まで以上に注意することが大切です。