何才から高齢者と呼ばれるのでしょうか?
60代は高齢者なのでしょうか?
定年退職を迎え年金生活になっても高齢者と呼ばれるにはまだ早そうな気もする60代。
今回は、60代が「高齢者」というくくりをどう感じているか探ってみます。
60代はまだ現役なのか?
世の中は60才定年なのですが、最近は65才まで働いてほしいようです。
やっとゴールが見えて全速力で60才のテープを切ろうと駆け込んだのですが、実はそのゴールはさらに5年先に移動していたのです。
もう体力も気力も使い果たしてゴールを迎えたのですが、そのゴールがもっと遠くになっていたのです。
とはいえ60代は最近まで現役で仕事をしていたから、本音では「まだ現役!」または「現役の続き!」という気持ちが大半を占めているのではないでしょうか。
どうも「高齢者」とは認めたくないのが60代。
何才から高齢者と感じるのか?
では、何才から高齢者だと感じるのでしょうか?
内閣府が行った「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果」の中でおもしろい結果があります。
「自分が高齢者だと感じるか?」という問いに対しての回答です。
この調査は全国の60 才以上の男女 6,000 人(有効回収数 3,893 票:64.9%)に、
- 基本的生活・衣類・食生活・住宅
- 日常生活の行動・意識
- 日常的楽しみ、日常生活情報
の項目についてアンケート調査した結果を公表しています。
これによると、
「自分が高齢者だと感じるか」➡「はい」43.4%、「いいえ」51.3%
43.4%の人が高齢者だと感じています。
51.3%の方が高齢者だと感じていません。
「高齢者であると感じている」と答えた方の年齢別では、
- 75~79才:66.2%
- 80~84才:78.7%
- 85才以上:85.6%
この数字から逆に高齢者と感じない割合に書き換えてみると、
- 75~79才 ➡ 33.8%
- 80~84才 ➡ 21.3%
- 85才以上 ➡ 14.4%
となっています。
年々割合は減少するものの、85才以上でも高齢者と感じない方が14.4%もいるのです。
これから分かることは「75才を超えても自分が高齢者だと感じていない」方が少なくないことが見て取れます。
60代はまだまだ高齢者だとは感じていないのが分かります。
65才が高齢者と言われる要因とは?
やはりまだまだ現役の延長上で元気なのが60代なのではないでしょうか。
ところが世間では「65才から高齢者」という認識が一般的になっているようです。
その理由は2つあります。
- 介護保険法
- 後期高齢者医療制度
介護保険法の被保険者で65 才以上の方が「第1号被保険者」となります。
65才以上の第1号被保険者は原因を問わずに要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けることができます。
つまり「介護」の対象になるので「高齢者」というイメージが定着したのではなかと言われています。
後期高齢者医療制度では、65才~74才の方を「前期高齢者」、75才以上の方を「後期高齢者」と分けています。
このことから日本では65才以上の方が「高齢者」という見方をしている要因と思われています。
実は、明確な高齢者の基準は設けられていません。
まとめ
介護保険法や後期高齢者医療制度の法律に65才というキーワードが入っているため、65才から高齢者というイメージがあることがわかりました。
実際には70代、80代でも「高齢者と感じない」方が多数存在しています。
そのことから、やはり自分を「高齢者」と決めつけずに、元気であかるく楽しく暮らすことが大切ですね。