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寿命が延びても『本来は38歳?』オーストラリア研究

人間の寿命は本来何歳なのか?

オーストラリアの研究機関が2019年12月12日学術誌『Scientific Reports』に掲載した研究では推定38歳という驚くべき結果でした。

人生100年時代とも言われている日本人の2018年の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳と本来の推定寿命38歳のおよそ2倍以上なのです。

医学や生活環境により寿命が延びたのが理由です。現代医学や科学の力によって「生かされている」と言ったほうが良いかもしれません。

本来の寿命38歳について以下の3つのポイントから紹介します。

その1:DNA解析で分かった本来の寿命は38歳
その2:『人間の本来の寿命は38歳』の根拠
その3:本来の寿命と課題
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その1:DNA解析で分かった本来の寿命は38歳

研究の結論をまとめると以下の様になります。

動物の年齢とともにDNAがどのように変化するかを調べました。そのDNAの変化は種ごとに異なり、動物の生存期間に関連していることを発見したのです。

結論までの過程を簡単に紹介します。

原文が英語なので変な訳ですがお許し下さい。尚、説明を簡素化するために一部内容を省略してまとめています。全体を読むには原文をご覧ください。

老化の謎

一般に動物は年を取るにつれ体の機能が衰えていきます。生物学的機能が低下するとその寿命が制限されます。

これまで、動物が何年生きられるかを決定することは困難でした。

DNAは生物の青写真であり、老化と寿命に関する研究には重要です。しかし、寿命の違いを説明する「DNA配列の違い」を見つけることはできませんでした。

「DNAメチル化」と「DNA”clocks”」

DNAの変化を使用して年齢を測定する方法です。

過去数年、研究者は「DNAメチル化」と呼ばれるDNAの特別な変化を利用して年齢を測定するDNA「時計」(原文:DNA “clocks”)を開発してきました。

DNAメチル化とは「遺伝子の基になる配列はそのままで、それが活性か不活性かをコントロールする」ことです。

これまでの研究で「特定の遺伝子のDNAメチル化」が霊長類など一部の哺乳類の命の上限(寿命)に関係していることが明らかになったのです。

そこで、公開されている脊椎動物252種のゲノム(完全なDNA配列)を比較調査し、42個の特定の遺伝子で生じているDNAメチル化を調べたことにより脊椎動物の寿命を推定できることがわかりました。

「DNAメチル化」は老化と寿命に関連しているにもかかわらず、これまで動物の寿命を推定する方法としてこれを使用した研究はなかったとしています。

研究で分かってきた寿命

現代人の寿命

DNAに基づいて、38年間の「自然な」寿命を持つ現代の人間も推定しました。

これは、初期の現代の人間の人類学的推定と一致しています。ただし、医学とライフスタイルの進歩により平均寿命が延びたため、今日の人間はこの研究の例外となる可能性があります。

ネアンデルタール人の寿命

現代の人間と密接に関連する絶滅種であるネアンデルタール人とデニソバンスの最大寿命は37.8年でした。

以下に絶滅種の寿命が調査されています。DNAを解析するので過去の動物も調べることが可能なのです。

ホッキョククジラ(絶滅)

世界最長の哺乳類と考えられているホッキョククジラの寿命は268年です。この推定値は、見つかった最も古い個体より57年長いため、以前考えられていたよりもはるかに長い寿命を持っている可能性があります。

マンモス(絶滅)

現在のアフリカゾウの65年間と同様、60年間でした。

ピンタ島の巨大なカメ(絶滅)

120年。この種の最後のメンバーであるLonesome Georgeは、2012年に112歳で亡くなりました。

この様に「特定の遺伝子のDNAメチル化」が寿命に関係していることが分かった経緯なのです。

その2:『人間の本来の寿命は38歳』の根拠

この研究はオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO:Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation)で行われました。

研究者はベンジャミン・メイン(Benjamin Mayne)氏で分子生物学者であり生物情報学者です。

その結果は2010年12月12日に学術誌『Scientific Reports』に掲載されました。

「A genomic predictor of lifespan in vertebrates」というテーマです。

Scientific Reports
ネイチャー・リサーチ社によって刊行されているオンラインでオープンアクセスの学術雑誌で科学的正当性のみを評価することを目的としています。

また2019年12月13日にニュースサイト『The Conversation』でも紹介されました。
A new study shows an animal’s lifespan is written in the DNA. For humans, it’s 38 years
(新しい研究は動物の寿命がDNAに書かれていることを示しています。人間にとっては38年です)

その3:本来の寿命と課題

少し難しく分かりにくい説明でした。

科学の進歩で人間を含む動物の本来の寿命は特定の42個の遺伝子でDNAメチル化を調べることで分かる様になりました。

私たち現代人の本来の寿命は38年だったのです。

急に現実にもどりますが、仕事は定年までしっかりと働いて老後はゆっくりと過ごすことは理にかなっているかもしれません。

60才を過ぎても本当に元気なのか?

医療の進歩や生活環境の進化により日本人の2018年の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳と過去最高になりました。

元気でいられる健康寿命は男性9年、女性12年を引くと、男性72才、女性75才位までですね。本来の寿命38歳の2倍なのです。

私たち60才代はすでに生物的機能は劣化しているはずです。

おわりに

人間の本来の寿命を紹介しました。健康年齢は本来の寿命の2倍もあるので生物的機能が低下したとはいえ、定年を過ぎたら元気で楽しくゆっくり過ごしましょう。

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