60代での「引きこもり生活」はどうなんだろうか?
ちょうどコロナ感染が起きた2019年12月頃から現在まで約3年近く家にこもっての生活。
これは「引きこもり生活」と同じではないかと思えるのです。
この3年近くの間、家のこもっての生活から見えてきたことがあり、貴重な経験だと思いまとめることにしました。
そもそも「引きこもり」とは?
「引きこもり」について定義がありました。
「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」(平成22年5月)が、厚生労働科学研究によりまとめられています。主任研究者は国立国際医療研究センター国府台病院齋藤万比古氏です。
「引きこもりの定義」から引用すると次の通りです。
様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)
引用:厚生労働省 引きこもりの定義など 資料2-2
さて、内閣府は無作為抽出した5,000人に対して「生活状況に関する調査」を行いました。
質問は「ふだんどのくらい外出しますか」という内容に対して、以下から回答を選ぶものです。
- ①自室からほとんど出ない
- ②自室からは出るが、家からは出ない
- ③近所のコンビニなどには出かける
- ④趣味の用事のときだけ外出する
その結果を次のように分類しています。
- 広義のひきこもり群:①~④のいずれかを回答し、かつ、その状態となって6か月以上経つと回答した人
- 狭義のひきこもり群:①~③に回答した人
- 準ひきこもり群:④に回答した人
平成30年の時点で40才~64才の年齢層には推計で、
- 「広義の引きこもり」が61.3万人
- 「狭義の引きこもり」が36.5万人
- 「準ひきこもり群」が24.8万人
に及ぶとしています。
ぼくは「広義の引きこもり群」になるか?
まあ用事がない時は家にいます。
コロナになったころから外出での感染不安もあり益々在宅時間がふえました。
そして在宅では、朝3時からブログやメールチェック、その後5時からブログの記事を構想し、時にはウォーキング、6時から朝食を作り、朝食後は掃除をしてブログの記事を書き、昼食の後、午後は記事のチェックと効果測定、テレビでニュースや相撲観戦をしたりして、そして入浴・夕食・を経てブログのアクセス解析をして夜10時には就寝。
この生活を3年近くやっているから「引きこもり」の60代に該当すると思うのです。
時には、回転寿司やレストランで外食をしたり、年数回の旅行や車中泊の旅などをするので、完璧な「引きこもり」ではないかもしれません。
この状態が6ヵ月どころではなく、3年近くになるから高い確率で「広義の引きこもり」60代に属するようです。
3年間「広義の引きこもり」で分かった意外な事
そろそろコロナのパンデミックも収束する方向になってきたようです。
この3年間の自宅での「引きこもり生活」をしてみて分かったことがあります。
- 引きこもり生活に人は順応する能力がある
- 引きこもり生活で見えてくるものがある
- 引きこもり生活は決して暇では無いという意外に気付く
引きこもり生活に人は順応する能力がある
現役時代は多忙なビジネス社会で海外も含め飛び回っていました。飛行機に乗った回数は海外120回、国内50回を超える50代でした。
60代の定年後には国内を自由に車中泊の旅をするなどまだ間が元気に飛び回っていました。
ところが60代半ばにコロナが起こり自宅ですごす時間が激増したのです。
最初は戸惑いやることも見つからずにいたのですが、途中からブログという生きがいを見つけたのです。
そこから3年間、ブログの記事は2,500本(1記事2000字平均)だから相当な記事を書き続けました。
気がつくと3年間の自宅での引きこもり生活に慣れていたのです。
1日のルーチンが日に日に改善されていき体調も気力も維持できる方向に順応していく自分が見えてきたのです。
人は、引きこもり生活に順応する力を持っているものです。だから心配や不安はいらないのです。
引きこもり生活で見えてくるものがある
自宅にいる時間が増えてくると、自分の部屋の中や家の中をじっくり観察するようになりました。
天井の模様やカベのシミ、机の下などは普段みないのですが、ゆっくり横になって眺めると机の引き出しの裏が見えたりして、「こんなふうになっていたのか!」などと感動するものです。
そして、ぼくの家の階段や玄関、トイレ、お風呂などがよく見えるようになり、感覚が鋭くなったようなのです。
いままで忙しい時代には見えなかった家の中の物が見えてくるのです。柱のキズなどはここまでの歴史を振り返ることもできます。
引きこもる家の中、そこは無限大のまだ見ていない魅力が潜んでいることにも気がつきました。
引きこもり生活は決して暇では無いという意外に気付く
それまでは「引きこもり生活」はやることがないのではないか?どうしてくらすのか?という疑問をもっていました。
しかし、この3年間の「引きこもり生活」を振り返ると、スーパーには数度、コンビニは数える回数しか行っていません。
唯一毎月外出するのが「お医者さん」でホームドクターです。
だからと言って「決して暇があるわけではない」のです。
引きこもり生活に順応すると、そこには新しい生活空間と生活スタイルができるようです。
時間も、家の中の場所も、趣味も、食事作りも、掃除も、いろいろあって、1日中暇な時間はないと言えます。
家の中で、自分の部屋の中で、十分な時間以上に忙しく過ごしていることに気がついたのです。
「引きこもりは」新し時代の生き方のひとつかも・・・
コロナのパンデミックがなかったら気がつかなかった「引きこもり生活」です。
しかしだた引きこもっているだけではありません。
SNS、とりわけ「Facebook」「LINE」で日々家の中にいても日本中の友人と情報交換しています。
また、「ZOOM」ではいろんなイベントやセミナーなどに参加しています。
欲しい本や買い物は「Amazon」ですぐ届くので交通費をかけて出かけて探す手間が省けます。
情報はほぼ家の中にいてもリアルタイムで手に入ります。
ブログでアフィリエイトをしているので、少ないですが毎月お小遣いが口座に入金されます。
これからの時代は気候変動やウィルスの感染、放射能汚染など、なにが起こるか分かりません。
究極は宇宙飛行士で、それも地球から離れたところで半年も狭いステーションに引きこもって多忙な日々を送っているのです。
そんな時代だから家で「引きこもる生活」することに人は順応し、新しいライフスタイルを生み出すのかもしれません。
人はどんな環境にも順応する力を持っていることを実感しています。