老後に向けて個人資産を処分する計画を立てる時期が60代とはなぜ?
今までは老後に向けた個人資産をどう蓄えるかという考えでしたが、実は老後の資産を処分する方が難しいかもしれません。
本記事では、次の内容を紹介します。
- 個人資産とは?
- 老後の個人資産をどうする?
- 60代から考える老後の個人資産の処理方法
個人資産を残すとどんなリスクがあるのかを考えてみました。
個人資産とは?
個人の資産とは、預貯金・土地・車・家屋、また株式投資、終身保険など金融資産などの合計を資産とよびます。
現役時代は家のローン、教育ローンなどの返済で目いっぱい働いてきました。そして定年退職となり年金生活が始まるころ、今度は、老後資産がどれだけ必要かという不安がでてきます。
人生100年時代を迎え男性は平均寿命が約82歳、女性は87歳となっているから、年金生活の先は長いのです。総務省の試算で老後の2千万円が不足することが話題となりました。
いずれにしても、個人資産は預貯金や土地・家屋などは最後まで残ると思うのです。
夫婦のどちらかが先にあの世に旅立つと夫か妻が一人残ります。
昭和の大家族時代なら一つ屋根の下に暮し、おじいちゃん、おばあちゃんの面倒を子供が見るのは当たり前でした。
だから、親も子供を育てしてきたのだから、今度は協力しながら子供夫婦が主となって家を継ぐスタイルでした。なので、資産をどうするかなどという心配はいらなかったかも知れません。
ところが現代社会では、親世帯と子世帯が同居することは珍しく、子供は子供世帯で別に生活を開始するのが一般的です。
すると、親世帯は最後の一人になってからも「お一人様」として老後の生活をすることになります。
そこで問題となるのが、親が築いてきた親の個人資産です。
子供たちは自分の家を持ち、自分の車を持ち、自分の家族で完結する生活をスタートしているのです。
親がどんな家を持っていようが、子供世帯には不要な資産とも言えます。
そのため、我が家の近辺にも親が一人で最後を迎えたことから「空き家」となっている大きな家が数件あります。車も枯れ葉にまみれて朽ち果てています。
子供世帯には、解体したり処分したり売り買いする余裕もなく、そのまま放置となっているのです。
老後の個人資産をどうする?
現役時代の老後の不安と言えば「老後にどれだけお金が必要か?」ということでした。それは定年退職した後でも同じことには違いありません。
しかし、定年となった60代を境に、今度は今ある個人資産を老後に向けてどのように処分するかで頭を悩ませる時がそろそろやってきます。
老後に今ある土地や家屋をどうするのか?
もし夫婦が二人ともこの世を去った時、子供夫婦が処理するのか?
老後の蓄財をするよりも、もっと頭を悩ませることになります。
60代から考える老後の個人資産の処理方法
私たち夫婦は、これから先の問題として、いまある個人資産をどう処理するかを考え始めました。
土地や家屋をどう処分するのか?子供たち夫婦はどう考えているのか?
夫か妻が認知症になったり、あるいは介護が必要になったとき「お一人様」だったら、どうするのか?
その時は、刻々と近づいています。
ひょっとしたら70代でも命の保証は何一つありません。平均寿命まで生きるのか、その前か、それ以降なのか誰にも予測はできません。
突然その時が来ても慌てないように、60代の頭がまだしっかりしているうちに、体力がまだあるうちに、しっかりと老後の資産を処分する方法を考えて子供夫婦と共有しておくことが重要かもしれません。
60代から「人生残り3年」という計画を夫婦で共有することにしました。
3年後にこの世での生活が終わると想定すれば、これからの3年間に何をすればいいのか、どんな準備をすればいいのかが具体的に見えてきます。
3年ごとに計画を見直していく方法です。
このことにより、我が家では家の中は断捨離が相当進んで、おかげさまですっからかんの軽い家となりました。
残すは土地と家屋をどう処分するのが良いのか、これから検討する段階になりました。
廃墟となった土地と家屋の処分は、子供夫婦には負の遺産となってしまいます。
老後の介護と引きかえに専門業者に売ってしまって、この世を去るまで今の家に暮し、亡くなったら業者が運用する方法もあります。
これからに時代は、親夫婦で完結する時代。
先祖代々からの土地家屋をいつまでも継承していく時代ではないような気がしています。
本心は苦労して築いてきた土地と家屋だらから、子孫に引き継いで欲しいのですが、なかなかそうはいかない時代になっています。
まとめ
老後の資産を処分する計画をスタートするのが60代ではないかという考察でした。
ここで大切なポイントは、
- 老後の個人資産をどう処分するのか?
- 具体的にどんな方法があるのか?
- 今からどんな計画で進めるのが良いのか?
こんなことを検討する時期だと考えます。
定年後の60代は、資産形成の心配より資産処分をどうするかを考える時期だと思います。