ボートの操縦免許を取得するのは難しいのでは?
実は、思った以上に難しくありません。
そこで今回は「2級小型船舶操縦士」の免許を最短2日で取得した経験をもとに詳しく解説します。
また、エンジン付きボートで海に出るまでの体験もご紹介!
小型船舶を操縦する免許とは?
ボートを操縦するために免許が必要な場合と、免許が無くても操縦できる場合があります。
かなり簡単に説明すると、免許が不要なのは船外機(エンジン)が2馬力未満のボートです。
2馬力以上の船外機を積んだボートは小型船舶操縦士の免許が必要になります。
どんな免許があるのでしょうか?
まずは、小型船舶を操縦するための免許についてざっと解説します。
小型船舶免許には、2種類があります。
- 1級小型船舶操縦士
- 2級小型船舶操縦士
それぞれ説明します。
「1級小型船舶操縦士」の免許で出来ること
1級小型船舶操縦士の免許は、小型船舶ではトップクラスのライセンスです。
外洋まで航行できて、航行区域に制限のないボート免許です。
次の規定があります。
- 航行区域:無制限(条件により機関士を乗船)
- 船舶の大きさ:総トン数20トン未満又は全長24m未満。
- スポーツ、レクリエーション用途の船舶。水上オートバイは操縦できません。
- 免許取得年齢:18歳(受験資格は17歳9ヶ月)。
- 用途例:カジキなどのトローリングボート、大型クルーザーでの遠距離クルーズ
海岸から100海里を超える区域の場合は6級海技士(機関)以上の乗船が必要です。
「2級小型船舶操縦士」の免許で出来ること
2級小型船舶操縦士の免許は、車に例えるなら普通免許。通常はここから取得します。
規定は以下の通り。
- 航行区域:海岸から5海里(約9Km)以内および平水区域
- 船舶の大きさ:総トン数20トン未満、プレジャーボートは24m未満
- スポーツ、レクリエーション用途の船舶。水上オートバイは操縦できない。
- 免許取得年齢:16歳(受験資格は15歳9ヶ月)。18歳未満は5トン未満限定付。
- 用途例:バスボート(20馬力超)でバスフィッシング、ウェイクボードのトーイング等
2馬力を超えるエンジン(船外機)を付けたボートで5海里(約9Km)沖まで行くことが出来る免許です。
小型の漁船や小型レジャーボート、エンジン付きゴムボートが操縦できます。
2級小型船舶操縦士は、漁業や遊漁船、その他免許が必要な小型船舶の操縦ができます。
「2級小型船舶操縦士」を取得する方法
ライセンス取得のためのスクールが各地にあります。
そこで
- 学科試験
- 実地試験
を受験して合格すれは免許証が交付されます。
直接試験場で受験する方法もありますが、免許取得スクールが最短で確実に取得できます。
ぼくがが取得したときは、最短で1泊2日で2級船舶操縦士の免許に合格しました。
このスタイルが忙しい方にはおすすめです。
事例を紹介します。
2級小型船舶操縦士試験の合格体験記
海で使うボートのライセンスをなんで山の中で受験できるのか?
不思議ですね。
ショウエイ・マリンというスクールで1泊2日で合格できるシステムです。
私は車に車中泊して2日で取得しました。
小型船舶試験の受験対策スクールに申し込む
山梨県の山中湖での1泊2日の合宿に申し込みました。
費用は教材費・ボートでの練習学科講習・模擬試験込みで65,000円。
「ショウエイマリン」というスクールです。
学科試験は独学コース、実技教習が山中湖であります。
インターネットでの申し込みなので、6万4500円と格安で、しかも2日間で終了。
通常は学科講習1日間、学科試験1日、実技教習1日、実技試験1日の計4日間だから、かなり短縮となります。
自分で事前に学ぶ
ホームページから申込書をダウンロードして写真、他書類を添えて申し込むと、受講料代引きで教本とロープと勉強の方法、実技のDVD等が送られてきました。
試験は、現地で教習日が1日、試験日の1日は午前が学科試験、午後が実技試験です。
それまで受験勉強をしました。
日曜日は主にDVDで以下の16項目の実技試験のイメージトレーニングでスキルアップ!
- 発航前点検
- トラブルシューティング
- エンジン始動
- 暖機運転
- エンジン停止
- 直進及び停船
- 避航操船
- 変針および旋回
- 人命救助
- 蛇行
- 後進
- 着岸
- 係留
- 後進離岸
- 解らん
- ロープワーク7種類
これらを頭の中に叩き込みます。
スクールからは、最低10回はDVDを見て覚えてくださいとアドバイスがありました。
試験会場のスクールに集合
スクールのある山中湖の現地へ出発。
殆どの方は旅館での宿泊ですが、ぼくは経費節減のため車中泊す。
車中泊は、実は釣りで毎週やっていたので訓練されています(笑)
現地に夜中に到着。
スクール1日目:実技試験の練習と筆記対策
朝起きると、そこは綺麗な山中湖が眼に入りました。
ここで練習が始まります。
午前8時30分にスクールのある宿舎に集合。
受験者は三々五々集合。若い女性も7名ほど加わって結局27人が集まりました。
午前の実技教習
「9時:実技教習開始」
受験票No****を頂いて説明があり、いよいよ乗船です。
教官は3名が3艇に分乗して受験生3名一組でボートに乗り練習に入ります。
安全確認が一番大事。
うまく操船することが目的ではなく、いかに基本に徹して操船するかが重要ですと、指導がありました。
しかし、上手くいくものではありません。
練習と割り切って思いっきり楽しもうと、切り替えて走りました。
微速から滑走に入ると最高です!船首が持ち上がって加速します。
あまり気持ちいいのでスロットルを上げすぎか!でも練習だから3000回転まで。
人命救助は、3回やって1回ミス。あとは、普段ゴムボートに乗っているので大丈夫です。
なにしろ「前方よし!」、「右よし!」、「左よし!」、「後方よし!」が基本。とても気持ちいい船でした。
午後の筆記試験の対策
午後は3時過ぎから模擬試験をやりました。
これはさすが問題集を6回もやった成果で、100点満点で先生に褒められました(*^^)v
更に追加でもう一つもらってやったらやはり満点! 約30分で模擬試験は2セット分解いて終わりました。
1日目の夜は車中泊で受験勉強!
なんといっても、車内での勉強は最高です。
ましてや山中湖と富士山を眺めながらの勉強部屋は超贅沢か!
夜も更けて、勉強に熱中するも暗くなり字が読めなくなり1日目は終わり車中泊。
スクール2日目:試験当日
まずは腹ごしらえ!
バーナーでお湯を沸かす。シーフードカップめんがあったな・・・そこにクーラーで冷たくなった最後のおにぎりを入れる。するとシーフード・リゾットに!
食事が終わると実技の復習です。
車をボートに見立てて、運転席も利用して、エンジンの始動や停止、暖機運転。安全確認。船体外板の点検などを思い出して、実践差ながらの復習で、頭に叩き込む。
午前8時 学科試験場へ集合
早めに山中湖村情報資料館へ行く。5分くらい車を走らせたら到着した。
古民家もあり、尋常高等小学校が復元されている。
そこが学科試験場だ。車を日陰に止めて、リラックスのため音楽を聞いていた。
8時40分頃になると、受験の面々が集まってきた。
緊張です。9時説明が開始されました。
身体検査が始まる
はじめに、身体検査があり、これに不合格だと試験が受けられないそうだ!
9時 いよいよ身体検査です。自分ははじめのほうなので第1回目。
まず視力検査です。これは、目が勉強で悪くなっていたので心配・・・
無事合格で胸をなでおろしました。
次は色弁検査です。ドキドキです。
女性の試験管で厳しそう!
覗いてみると、小さい針穴のようなところから赤、緑、白の色が出て、それを6個の色当てるとのこと。
一つでも違うと不合格になると説明。いままでの苦労が一瞬にして水の泡か・・・(不安)
いよいよ自分の番!
「赤」OK、「みどりです」OK・・・ ???
緑にも見えるし白にも見える・・・
「どっちか、はっきりしてください!」と女性教官が強い口調で語った。
そこで見えたとおり言う事に決心。
「白です!」と自信たっぷりに回答。
「いいですよ。他に大きな病気はありませんか?」
「ありません」と答えてみごと合格。
印鑑をもらった。
ドキドキの試験で心臓に悪いです(*^^)v
筆記試験が開始
次は筆記試験は9時54分開始。
問題を開けると、見たことある問題がいっぱい。
はじから解いて行く。約15分で完了。
次は見直しタイム。見直しを4回やった。分からない問題が1問あったが、よく考えて自信を持って書いた。
50問が完了。30分を過ぎると退出者が続々と。
最後は4人だけが残った。ぼくも残って、何回も見直しをした。
時間が余ったので、実技の練習を頭の中で繰り返し練習した。そこで修了の合図があった。
試験も終わり、40分後に実技試験です。
実技試験の会場へ
桟橋まで移動する。
12時から実技試験です。
それまでは、ロープワークの練習を繰り返します。
- モヤイ結び
- 二重むすび
- 一重結び
- アンカー結び
- 巻き結び
- クリート結び
- 本結び
の7種類。
実技試験の順番が来てボートへ3人一組で乗船。
はじめは船体の安定と燃料パイプの点検です。
そこでミスした!パイプを間違えたのです・・・
途中で気が付き訂正したら、「それですね!」と教官が言った。
その後、「モヤイ結びをお願いします。」といわれた。
ハンドルにモヤイ結びをした。
その次はボートを走らせる実技試験
- 「1500回転で微速前進してください」
- 「滑走してください」
- 「あの屋根に転針してください」
・・・次々と指示が出る。
ここで重要なのは、基本中の基本
- 「前方よし!」
- 「右よし!」
- 「左よし!」
- 「後方よし!」
の確認です。
つぎは、人命救助の実技試験・・・
教えていた通りに・・・
無事1発で救助の実技試験が成功!
その後、蛇行、避航、着岸、離岸、係留を経て修了。1時間30分があっという間に過ぎた。
途中、滑走している時にこんな風景は二度と見れないな・・・
とたっぷりクルージングを目に焼き付けました。
やった~。終わった!!
桟橋に午前中やった学科試験の答案が掲示されていました。
早速自己採点してみました。
すると、ねらった通り、100点満点だ!!
不安だった1問の答えが合っていたので結果は満点。
あとは実地試験が合格かどうかを待つばかりとなりました。
午後1時30分には全て完了し解散しました。
試験結果は合格!
学科試験の発表はインターネットで確認ができます。
いよいよ試験結果をホームページで確認すると「合格」に!
夢のような合格でした。
船舶試験は手の届かないところにあったのに、やる気になると取得できるんだ。
としみじみと思いました。
9.8馬力の船外機とゴムボートで海に出る!
その後、9.8馬力の船外機をつけたゴムボートで海を気持ちよく滑走しました。
釣りが趣味なので、沖まで出ると大物がかかります。
自分が船長だから、自由自在に釣り場を移動るのがメリット。
GPSで位置を把握し、魚探で魚のポイントで釣ります。
おわりに
2級小型船舶操縦士の免許を取得する方法を解説しました。
ボートを買って海に出ることなど夢のような話でした。
しかし、夢は実現するものです。
2級小型船舶操縦士の免許が無事手にはいりました。