60代になると、身体の衰えを感じて体力的に無理がきかないという方も多いですよね。
また、体力の衰えだけではなく老後のお金の心配も尽きません。
どうしたら老後の生活がゆったりと穏やかに過ごせるのだろうか?と考えている方もいるのではないでしょうか。
今回はぼくたち夫婦が60才から本格的にシンプルな生活に切換えてよかったことを紹介します。
60代から小さく暮らすことをおすすめする理由
60代から夫婦で生活をシンプルに見直してよかったと思っています。
なぜ60代から生活をシンプルにすべきなのかを体験からご紹介したいと思います。
シンプルな生活はあらゆる世代の人にもメリットがたくさんあります。
特に60代からの人におすすめする理由は、生活をシンプルにすると老後の生活が穏やかに明るくすごせるようになるからです。
年を重ねると体のあちらこちらが痛んできます。一気に体力が衰えて以前のように無理がきかなくなります。
老眼は進み、耳も遠くなり、とっさの行動もできなくなり身体の安定感も無くなってきます。筋力の衰えが進むからです。
増えた行先は病院ではないでしょうか?あっちこっちが痛み出し落ち込むこともあります。
こんな現状を実感すると、これから先の生活はお先真っ暗な気分になります。
しかし、シンプルな生活に切り換えると不安も無くなりとても明るい生活になります。
ぼくたち夫婦が60才を機に始めたシンプルライフから3つ良かったことをご紹介します。
1.シンプルにすると身も心も楽になる
シンプルな生活とは「必要なものだけ」がある暮らしのことです。夫婦で決めたのは不要なものは買わないし家に置かないということ。
必要なものだけの暮らしはとっても気分が軽く楽になります。
その理由は、物を管理する手間も今後どうするかなど考えることもいらなくなるからです。物が多いと手入れや置き場所などが増えて管理することが多くなります。
それが原因で気分的にも体力的にも重荷になります。
そこでぼくたち夫婦は60代になると不要なものはほとんど廃棄しました。物を整理した時には、こんなに今まで使わないものがあったのかとびっくりしました。
驚くかもしれませんが、卒業アルバム、結婚式のアルバム、新婚旅行のアルバムなどは処分しました。理由はぼくたち夫婦がこの世から去った時、残された子どもたちが捨てるに捨てられず処分に困り家の押入れのゴミになるのではと思ったから。
子どもの成長を記録した写真だけは子供たちに渡しました。なぜなら人間は自分の写真だけはよく見るから。
同様に衣類も処分したら相当な量がでました。着ない服がタンスにたくさんあったのです。もったいないからと洗濯して保管したり虫がつかないようにしたり、管理と場所の掃除など本当に大変でした。
処分して着るものだけを残したら、とってもシンプルになり衣類が全て見えるようになりました。
必要なものだけを持つことは、探す手間も減ります。
キッチンなどはとってもスッキリしました。見た目もシンプルで空気の通りがよくなり気分も爽快になるものです。
2.お金にゆとりがでてくる
年金生活になると現役時代のようにまとまったお給料やボーナスが入るわけではありません。
まして昨今は物価が上がり、光熱費も値上がり、ガソリン代も高騰しているので日々の生活費を節約することが増えお金の心配が出てきますよね。
こんな時代こそシンプルな生活に切り替えることでお金を有効に使うことができます。
理由は衝動買いが無くなり必要なものを必要な分量だけ買い、そしてすべて消費することを目指すからです。
安売りだからと買い込むこともありません。
本当に必要なものだけ必要な量だけ買うので生活費は大幅に節約できます。
私たち夫婦の生活に必要な物は思った以上に少ないことが分かりました。
物を買うときに、本当に必要か立ち止まることにしました。その結果、べつになくてもいいものもかなりありました。
食器などは普段使うものを残して整理しました。食器棚の奥でホコリをかぶっていた食器もなくなりました。普段夫婦で使う食器は限られているものです。
子育て中、両親がいた時代は物がたくさんありました。
しかし、子どもが独立し、両親も他界した現在は夫婦2人の生活だから、持ち物は当然少なくて済みます。
会社に通勤しないからスーツやワイシャツ、ビジネスソックス、ネクタイ、革靴、ビジネスバックなども不要です。またビジネスゴルフの付き合いも無くなり、家の中で場所を取っていたゴルフ道具、シューズやウエア、帽子也も不要になり処分しスッキリしました。
お客さんと会うことも無いので、普段着とフォーマルなスーツがあれば十分です。
シンプルな生活に切り替えると、本当に必要なものしか買わなくなるので出費がグ~ンと減ります。
でも必要なものはケチらないから結局満足な生活ができるのです。
この習慣を身につけるお金の使い方は変わってきます。浪費が減ってその分必要な物にお金が回るので生活はシンプルな割に満足度が高くなります。
シンプルな生活を目指すと、「これだけで十分!」と気付きます。その結果、消費量が減り使うお金も少なくなります。
3.ものやお金に振り回されず穏やかに暮らせる
シンプルな生活に切り替えると、身も心も穏やかに明るく過ごすことができます。
ものが減った分スッキリするし、過去への執着もなくなり、心身ともに軽くなり、日々の生活が楽しめるようになりました。
どれが本当に必要なのかを考える習慣がついてくるので、毎月ギリギリか持ち出しだった生活費は貯金ができるまでに変わりました。
毎月1万円~2万円は貯金に回せます。
そして、本当においしいものを作って食べたりする機会が増えました。自家製のぬか漬けで毎日安い野菜を使います。
オリーブオイルにニンニクをすって入れれば記憶力の改善になるアホエンが摂れるドレッシングになります。安い果物でジャムを作ったり、自家製のむかし梅干しを作ったりする面白さが味わえます。自家製のおいしさを味わっています。
なんといってもシンプル生活の成果はマイナス生活からプラスに変わりお金のゆとりができたことです。お金の心配が減ることは心も明るくなります。
シンプルに切り替えてから、お金以上によかったと思うのは、こころが安定し、いつも穏やかに暮らせるようになったことです。
いろいろ夫婦で工夫することがたくさんあって実に面白く楽しい生活になりました。
こころにゆとりがでてくると、自分の本来の価値観で生き甲斐を見つけることができます。それまでできなかった事など自分が本当にしたいことができる暮しになります。
物に溢れ、欲しい物を考えずに買っていた時代とは雲泥の差です。
ちょっとした普段の生活のなかにも喜びがたくさんあることにも気付きました。
なにより、必要なもの以外を処分したので子どもたちも喜んでいます。いまから親がいなくなった時の処分方法やそのための資金も準備できました。
60代から小さく暮らすこと、そしてシンプルな生活を目指すことで得られるものは大きいのです。