定年後の60代は「生きがい」を感じているのでしょうか?
今回は定年後の60代は日常生活で「どれくらい生きがいを感じているのか」を調べてみました。
また、60代が「生きがいを感じるのはどんな時」なのかも解説します。
60代は老後の生きがいを探している?
やっと自由な時間がもてる時を迎えた定年後の60代は「黄金の年代」ともいえる世代です。
まだ退職金も少しは残っていて、体もまだまだ自由がきいて、頭もしっかりしている。
だから、何でもやれるチャンスがあるのが、まさに60代だといえます。
ところが日常生活においては、どうでしょうか?
あたりまえですが「日常生活」は毎日やってきます!
日常生活で60代はどれほど生きがいをもって生活しているのでしょうか?
ぼくの周りでは生きがい探しをしている仲間を多く見かけます。
「老後の生きがいを探している」といいます。
60代は日常生活の中でどれほど生きがいを感じているのでしょうか?
60代は生きがいを感じているのか?
内閣府が令和3年(2021年)に実施した「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」があります。
全国の60才以上(令和3年 11 月 1 日現在)の男女合わせて4,000 人を対象に郵送調査したものです。
この中に60代がどれくらい生きがいを感じているのかがわかる調査資料がありました。
「あなたは、現在、どの程度生きがい(喜びや楽しみ)を感じていますか。」という質問への回答です。
「現在どれくらい生きがい(喜びや楽しみ)を感じているか」の問いでは、
- 十分感じている: 23.1%
- 多少感じている:50.1%
73.2%が「生きがいを感じている」ことが回答から見えてきます。
前回(平成 25 年調査)と比較すると十分感じている人の割合が減少し、多少感じている人の割合が増えています。
- 十分感じている:減少傾向(平成25年38.5% → 令和3年23.1%)
- 多少感じている:増加傾向(平成25年40.7% → 令和3年50.1%)
生きがい(喜びや楽しみ)を感じている割合の合計では、
「平成25年79.2%」➡「令和3年73.2%」
と減少しています。
性別・年齢で感じ方が違う
性別では「生きがいを感じていない」と回答したのは、男性22.0%、女性18.6%で男性が女性を上回っています。
一方、「生きがいを感じている」と回答した人の中で最も高い割合の年齢は、
- 男性「65~69才」:79.5%
- 女性「60~64才」:85.2%
60代は「生きがいを感じている」割合が高い世代であることがわかりす。
近年のコロナでの自粛生活が影響しているのかもしれませんが、前回の調査よりも生きがいを感じている方の割合が減少しているのは気になります。
生きがいを感じるのはどんな時?
では令和3年(2022年)現在で内閣府の調査から、生きがいを感じる時についての回答があります。
生きがい(喜びや楽しみ)を「十分感じている」・「多少感じている」と回答した1,783人について「どんなとき生きがいを感じるか」というデータがありました。
ベスト3は次の通りです。
- 孫など家族との団らんの時:55.3% (最高)
- おいしい物を食べている時: 54.8%
- 趣味やスポーツに熱中している時:53.5%
日常生活では、孫や家族との団らん、食事、趣味やスポーツなどで生きがいを感じているようです。
平成25年調査と比べて増加しているのは以下の項目です。
- 孫など家族との団らんの時:(平成25年48.8% → 令和3年55.3%)
- おいしい物を食べている時:(平成25年 37.4%→令和3年54.8%)
- 趣味やスポーツに熱中している時:(平成25年44.7%→令和3年53.5%)
- 友人や知人と食事、雑談している時:(平成25年41.8%→令和3年52.6%)
- テレビを見たり、ラジオを聞いている時:(平成 25 年 34.8%→令和3年 43.2%)
60代としては、どれも「その通りだな!」と感じます。
特に家族との団らんの時間は増えたし、趣味を見つけて熱中することも増えました。
男性と女性で違う「生きがいを感じる時」とは?
男性で60~64才では「趣味やスポーツに熱中している時」が61.6%、「仕事に打ち込んでいる時」が51.4%と最も高い割合になっています。
女性で60~64才と70 代は、「友人や知人と食事、雑談している時」が60%を超えています。
ここから見えてきたことは、男性は「何かに熱中したり、打ち込んでいる時」に生きがいをかんじて、女性は「友人との雑談や食事をしている時」に生きがいを感じていることがわかりました。
まとめ
60代は「生きがいを感じる」割合が高く、男性は打ち込んだり熱中している時で、女性はお友達と雑談や会食などで生きがいを感じているようです。
日常生活という普段の毎日の中で「生きがい」を感じて元気に老後に向けて楽しく元気に生きていきましょう。