60代はどの様な食生活や食べ方をすると太らないのでしょうか?
べジファーストや炭水化物を抜いたり食事回数を増やしたりと「太らない食べ方」は様々に研究されています。
健康的に太らない食生活にする食事の方法を紹介します。
太らない食生活3つのポイント
この記事では太らない食べ方について以下の3つのポイントから紹介したいと思います。
(1)太らないための「食べる順番」
(2)太らないための「食べる分量」
(3)太らないための「食べる速さ」
記事の内容は、農林水産省「朝食摂取状況調査」、NHK「調査から見える日本人の食卓」、名古屋大学大学院「食べる速さに関する研究」を参考にしてまとめています。
1.太らないための「食べる順番」
最初はなんといっても食べる順番だけを変えても太らないことが分かっています。
その方法で管理栄養士さんが推奨しているのが「べジファースト」です。
野菜を先に食べることでダイエットになるのです。
太らない食べ方の効果的な順番を紹介します。
1.野菜
2.たんぱく質(卵、豆類、魚、肉など)
3.脂質が多いもの
4.糖質(炭水化物)
とても簡単な順番ですので、今からでもできますので是非チャレンジしてみてください。
この順番を守るだけでも体重が減量できてダイエットになり効果は結構早く出ます。
野菜を先に食べるとなぜ太らないのか、その理由は次の通りです。
野菜には酵素が含まれています。野菜を食べると消化酵素が抑えられる分、代謝酵素が作られるのです。代謝酵素はその名の通り食べたものをエネルギー変換するので、太りにくくするのです。
2. 太らないための「食べる分量」
太らないための食べかたで重要なのは「食べる分量」です。
そして食べる分量を3食に効果的に配分することです。
(1)朝食・昼食で食べる分量
朝食は一日のはじまりなので十分取ります。
昼食はこれからまだ夜まで動くので同じように十分取ります。つまり朝食と昼食はこれから活動するのにエネルギーを使うためです。
朝は多少脂質や糖分が多いものを摂取しても問題は無いということです。体調を整えるビタミンや酵素が多く含まれる果物には糖分が多くふくまれるので早めの朝食や昼食で一緒にとっておくの良いのです。
脂質が多い肉類の動物性たんぱく質は夜よりも朝・昼食でとるほうが太りません。
(2)夕食で食べる分量
夕食は最も太るのを抑えるところです。
夜になるとその先は寝ることになります。夜寝ている時はエネルギーを殆ど使わないので朝食や昼食よりも軽いものにします。
消化の良い豆腐や納豆、温野菜や野菜スープ等をメインにします。
(3)太らないお酒のおつまみ
晩酌はなかなかやめられませんね。
実は夜のお酒を禁酒しただけでも体がすっきりとしてきます。
無理な方は、芋焼酎などを選ぶといいです。
日本酒の様に糖分が入っていないものを選んで、おつまみは消化の良い低カロリーのサラダや生野菜のスティック等にしましょう。
コンビニで売られているおつまみを例にとると、パック入りのお惣菜、五目豆、いり豆、小麦胚芽入りクラッカースティックサラダ、海藻サラダなどです。
サラダのドレッシングを選ぶときにノンオイルのものを選ぶとよりカロリーが低くなります。
(4)1日に必要なエネルギー量とは
1日に必要なエネルギー量を計算してみましょう。計算式は日本医師会のサイトを参考にしています。
基礎代謝量 × 身体活動レベル=1日に必要な推定エネルギー
男性で50才~69才で体重が65.3Kg(年齢の平均値)の人の場合を計算します。
この年代の基礎代謝量と身体活動レベルⅠを使いました。レベルⅠは、生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合です。
(1)基礎代謝量:1,400Kcal
(2)身体活動レベルⅠ:1.5
1,400Kcal × 1.5=2,100Kcal
50才~69才の男性は、1日に約2,100Kcalが必要なエネルギーとなります。
年代別の基礎代謝量と身体活動レベルの数字は、日本医師会公式サイトをご覧ください。
日本医師会公式サイト:https://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html
(5)簡単に食べる適量を知る方法
外食で1回の食べる量を知りたい時やコンビニ等でお弁当を買う時などに、すぐに1回分の適量が分かる方法を紹介します。
主食の1回分の適量は、手を握ったゲンコツ(グー)の分量です。おにぎりも、パスタも、うどんも、パンも大体グーの大きさが適量です。
副菜の1回分の適量は、手のひらを開いて指のない部分に乗る程度です。お肉や魚の分量です。
主食と副菜の1回分の適量を簡単に知る方法でした。
理想の適量とは摂取したエネルギー(カロリー)をきれいに使い切ることです。
3.太らないための「食べる速さ」
昔から「食事はゆっくりとよく噛んで食べましょう」と教育されてきました。
食べる速さは健康的にも太らないためにも重要なポイントなのです。
食べる速さと太ることの関係に関する研究論文がありましたので紹介したいと思います。
食べる速さに関する研究は、2002年に名古屋大学大学院・医学系研究科・公衆衛生学の大塚 礼た氏, 玉腰浩司氏, 八谷 寛氏, 豊嶋英明氏が行ったもので研究のテーマは「食べる速さに関する研究」です。
その研究結果を引用すると次の通りとなります。
(1)食べる速さが速いと答えた者ほど、エネルギー摂取量とは独立して、肥満度が高かった。
引用:名古屋大学大学院「食べる速さに関する研究」より
(2)食べる速さが速いと答えた者ほど、BMIとは独立して、インスリン抵抗性が高かった。
結果:摂取カロリーとは無関係に早食いは太る
カロリーが少なくても、BMIが低くても、早食いをすると肥満度が高くなるという研究結果ですね。
早食いで肥満になる原因は、食事を速く食べると満腹中枢からの信号が送られる前に食べ過ぎてしまうことです。
食事は楽しく、よく噛んでゆっくりと食べることが大切です。
おわりに
太らない食生活でどれだけのエネルギーが必要なのか、どのように食べると太らないかを紹介しました。
参考資料:農林水産省朝食摂取状況調査、NHK調査から見える日本人の食卓、名古屋大学大学院食べる速さに関する研究