高齢になると掃除が面倒くさくなります。
特に年末の大掃除などはやりたくないのが本音ではないでしょうか。
なぜ大掃除が面倒になるのでしょうか?
そこで今回は高齢者が年末の大掃除がなぜ面倒になるのかを分析しました。
その結果から、高齢者は年末の大掃除をやってはいけないことも説明します。
高齢者になったら年末の大掃除はやめるのがおすすめです。
高齢者は大掃除をどれ位やっているのか?
高齢者の大掃除は年々減少する傾向にあります。
2018年末におけるダスキンの調査によれば、高齢者の大掃除実施率は50.5%でした。
調査年 | 大掃除実施率 |
---|---|
2014年末 | 54.9% |
2016年末 | 49.0% |
2018年末 | 50.5% |
高齢者による年末の大掃除の実施率は、年々減少傾向にあります。
高齢者が大掃除しない理由と背景
高齢者で大掃除をやらなかった理由には次の2つがあります。
- 体力的な不安
- ケガのリスク
体力的な不安
高齢者にとって大掃除は、体力的な負担や不安を感じています。
特にレンジフードや換気扇、窓や網戸、浴室など高いところの掃除は、高齢者の多くが不安を感じています。
つまり、掃除が難しいといえます。
ケガのリスク
高齢になると、掃除するときにバランスを崩しやすくなります。
その結果、高いところの掃除は転倒や怪我のリスクが高まります。
東京消防庁のデータによれば、12月は掃除中の事故での救急搬送が最も多いとしています。
高齢者が掃除中に怪我して救急搬送されるケースは全体の約40%
また高齢者の家の大掃除はどれ位の人が手伝ったのでしょうか?
調査によると、高齢者が住んでいる家の大掃除を手伝った家族は約10%だったそうです。
大掃除を手伝ってくれる家族がいないことも、高齢者が大掃除しない要因となっているようです。
なぜ高齢者は掃除が面倒になるのか?
なぜ年を重ねるごとに、掃除が面倒になるのでしょうか?
その要因には身体的な負担と心理的な負担があるといいます。
身体的な負担
高齢者が掃除することを面倒に感じる理由には、身体的な負担があります。
若いときと違い、年をとるとどうしても高いところの作業が難しくなります。
平衡感覚が衰えてふらついたり、足の筋力が減ってしまい、踏ん張りがきかないことも要因です。
高いところにある換気扇や窓など掃除では、イスや脚立を使ったりします。
その結果、高い場所に手を伸ばして落下や転倒するリスクが伴います。
体が硬くなりしかも筋力が低下することで、高い場所に手が届かないことや細かい場所の掃除が難しいことが、掃除を面倒に感じさせる要因となっています。
心理的な負担
高齢者にとって大掃除は心理的にも負担となるようです。
特に年末の大掃除は昔から日本では大切な年中行事のひとつでした。
新年をきれいな家で迎えるための重要なイベントです。
そのことが、大掃除が難しい高齢者にとって、プレッシャーとなりストレスに感じます。
完璧な掃除を目指す高齢者にとっては、さらにプレッシャーに感じてしまうことが多いでしょう。
年末の大掃除が引き起こすリスク
高齢者にとって年末の大掃除は多くのリスクを伴います。
脚立やイスから転倒・転落する
特に多い事故は転倒や転落によるものです。
掃除で高い場所の作業が原因で救急搬送されるケースは12月が最も多いとされています。
高齢者にとって脚立やイスを使う作業はバランスを崩して転落するリスクが高まり危険です。
掃除中にケガをする
高齢者は大掃除中にケガをすることもあります。
事例としては、掃除用洗剤を誤って使ったことが原因で液体が皮膚に触れ炎症等を引き起こすこです。
また、サッシなどを掃除する時に手を切ってしまったり、掃除道具ですり傷を負うなどもあります。
年末の大掃除は高齢者には多くのリスクが伴います。
高齢者は年末の大掃除をやってはいけない?
大掃除は一度に様々な場所の掃除をします。
高齢者のとって大掃除は体力的にも心理的にも負担になることを説明しました。
日常生活で少しだけ掃除する
高齢者にとって大掃除の負担を減らすには、日常的に軽く掃除することが重要です。
例えば、毎日気付いたところだけ、少しずつ無理せずに掃除することです。
時短できる掃除方法
体力と筋力が減ってしまった高齢者にとって、掃除の時間を短くする工夫も必要です。
効率的に短時間でできる掃除方法を工夫することです。
その結果、年末に大掃除する必要がなくなります。
最新の効率の良い掃除ロボットやコードレス掃除機などを利用すると楽になります。
このような方法を積極的に取り入れ、危険はリスクの多い年末の大掃除やめることです。
無理せず安全に日々の生活のルーチンに取り入れることをおすすめします。
高齢者におすすめの掃除方法
高齢者にとって年末の大掃除は体力的な負担が大きいためおすすめはできません。
重点的に掃除する箇所
全体を一度に掃除するのではなく重点的な場所を中心に日々のルーチン化することです。
例えば、日常的に過ごす時間の長いリビングルームやキッチンなどを重点的に掃除することも一つの方法です。
便利な掃除道具の活用
高齢者に便利な掃除道具を活用するのもおすすめです。
例えば、軽くて取り扱いが簡単な掃除機や、消毒効果がある使い捨てシートなどが役立ちます。
高い場所に掃除には脚立の代わりに伸びるハンディモップがおすすめです。
また、腰を屈めずに使える長柄の掃除道具もラクに掃除できます。
これらの便利な道具を使うことで、体への負担を軽減しながら清潔な住環境を保つことができます。
まとめ
年取ると掃除が面倒くさいという現実は、高齢者の生活に大きな影響を及ぼすでしょう。
特に大掃除のリスクとして、転倒・転落事故や掃除中のケガなどは大きな不安が伴います。
高齢者は無理のない日常的な掃除、時短になる掃除方法をおすすめします。
家族や周囲のサポートも重要です。
周囲とのコミュニケーションを大切にしながら、安全かつ快適な生活をするために、日常の中でこまめに無理せず安全に気軽に掃除しましょう。
年末の大掃除は決してやってはいけませんよ!