昼ご飯を食べた後に眠くなることありませんか?
昼寝で寝すぎるとだるくなるし、短いと満足感がありません。
昼寝の効果的な睡眠時間はどれくらいがいいのでしょうか?
どんな寝方がいいのでしょうか?
諸説ある昼寝の方法を調べてみました。
あなたに適した効果的な昼寝の時間が見つかるかもしれません。
昼寝の効果的な睡眠時間は?
ぼくは時々昼寝をします。
10分だけでスッキリする時もあれば、1時間寝てスッキリする時もあります。
また、寝起きがボーっとして、昼寝が快適だったと言えない時もあります。
ソファで横になって寝る時、パソコンチェアの背もたれを倒して寝る時、ベッドに入って寝る時、テーブルに伏せて寝る時など、寝るパターンも違います。
そこで、昼寝の効果的な睡眠時間や昼寝の姿勢などを調べてまとめてみました。
昼寝の睡眠時間には諸説がある?
昼寝の効果的な睡眠時間は15分~20分の短時間だというのが通説です。
一方で「1時間の昼寝は夜の3時間分の睡眠に該当する」という説もありました。
昼寝の睡眠時間は「これが最適!」という時間が本当にあるのか、まずは諸説をまとめてみました。
「昼寝は1時間が効果的」という説
昼寝1時間の効果を発表した研究者がいます。
2013年2月にカリフォルニア大学サンディエゴ校のサラ・メドニック氏が10年にわたって実験を行った結果です。
それによると、午前中に勉強し夕方にテストを受ける実験で、昼寝を1時間した人はテストの成績が約30%良かったことです。
「一時間半の昼寝は一晩分の睡眠に等しい」と発表し注目が集まったことは有名です。
また、「1時間の昼寝は夜の睡眠の3時間分にあたる」と言われる記事もありました。
キーワードは「1時間の昼寝」が共通している効果的な睡眠時間です。
質の高い昼寝は、記憶力・学習能力・集中力の復活・疲労回復をはじめ、ストレス解消・精神安定・心臓病やアルツハイマー病のリスクの低下が期待できるとされています。
「昼寝は15分が効果的」という説
大手のIT系企業のGMOインターネットグループは昼寝を推奨しています。(https://www.gmo-am.jp/recruit-content/392/)。おひるねスペースを社内に設けて「15分の睡眠が集中力を高める」として昼寝を取り入れています。
厚生労働省の研究でも15分の昼寝をすると作業効率がアップしたことが分かっています。
厚生労働省が公開している「睡眠指針」では、睡眠不足を補うために短時間の昼寝が覚醒レベルを上げ作業効率の改善に役立つとしています。眠気が生じた場合は30分以内が望ましいようです。
昼間の仮眠が、その後の覚醒レベルを上げ作業能率の改善を図ることに役立つ可能性がある11,12。ただし、必要以上に長く寝すぎると目覚めの悪さ(睡眠慣性)が生じるため、30 分以内の仮眠が望ましいことが示されている 13,14。
引用:厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針 2014
昼寝の研究をしている久留米大学医学部・精神神経科の内村直尚先生によると昼寝には疲労を回復させる効果があるといいます。
その事例として福岡にある明善高校は毎日15分間の昼寝を取り入れたところ現役東大合格者が増えました。昼寝により集中力が高まり内在する能力を引き出しやすくしているといいます。
そればかりか昼寝は夜の睡眠を深くする効果で睡眠不足を解消することが分かりました。
コーネル大学の社会心理学者ジェームス・マース氏によると日中の短時間の睡眠「パワーナップ(*)」は仕事のパフォーマンスを高める習慣として紹介しています。(*)造語:積極的睡眠
ここまでの昼寝の説で共通するキーワードは「15分の昼寝は効果的」ということです。
なぜ昼寝の睡眠時間が15分程度がいいのか調べてみました。
その理由は、人は30分以上昼寝をすると、脳が熟睡モードになり、昼寝から起きたあとも眠気が継続するからです。
つまり、「15分~20分」の短時間の昼寝は脳に休息を与える効果的な睡眠時間としています。
昼寝の効果的な時間帯は?
人は体内リズムがあり昼寝に最適な時間帯は眠気のピークが訪れる14時頃。
午後14時頃に強い眠気が生じます。
つまり、昼寝はその時間の前後を利用するのが効果的です。
そのため、昼寝は午後3時までに行うことが大切だと言われています。
午後3時以降に昼寝をすると体内リズムが乱れ昼夜逆転の生活を招いてしまう可能性があります。
眠くてもう限界!そんな時は15分間仮眠すると驚くほど仕事効率が上がります!
高齢者の昼寝時間は?
いままで高齢者の昼寝は健康に好ましくないと言われていました。
しかし、近年の研究で短時間の昼寝は睡眠障害の改善に有効であることがわかってきました。
高齢になると夕方くらいに居眠りをすることが多くなってきます。
その居眠りこそが夜間睡眠の質を悪くしているといわれています。
午後も活動的で夕方の居眠りを減らすために「昼食後~15時の間に30分程度の昼寝」が効果的です。
ただし注意が必要だといいます。
調査によると「1時間以上の昼寝はアルツハイマー型認知症の発症を促す傾向がある」あることが知られています。アルツハイマー型認知症患者の多くは1日3時間ほど昼寝をしています。
つまり昼寝は30分以内で目覚めることも努力したいところですね。
昼寝の効果的な寝る姿勢
昼寝の効果を上げる方法があります。
「体をリラックスした状態で休むこと」
リラックスした状態での昼寝は短い時間でも質の高い睡眠を得ることができます。
そのためには、ベルトを外す、時計を外す、靴をぬぐなど体をリラックスさせます。
また東海大学の研究では「うつ伏せでの昼寝」について次のように発表しています。
東海大学の研究「うつ伏せ姿勢による昼休みの短時間仮眠の効果について」
机にうつ伏せの姿勢を求めたために、ベットを利用する場合と比較し睡眠が妨げられた可能性が考えられる。椅子と机を利用した仮眠の際にも、本実験のうつ伏せ姿勢ではなく被験者の好きな姿勢で仮眠をとらせたならば、本実験以上の仮眠の効果が期待できると思われる。
引用:東海大学紀要情報通信学部vol.4,No1,2011,pp.40-46
従来研究では仮眠だけでも作業パフォーマンスの改善に効果が示されていたことから、本研究での仮眠姿勢が、仮眠が作業パフォーマンスの改善に寄与しない原因になっている可能性が考えられ、今後は椅子と机を利用したうつ伏せでない姿勢による仮眠について検討する必要性が示唆された。
引用:東海大学紀要情報通信学部vol.4,No1,2011,pp.40-46
昼寝の姿勢も重要だといいます。
一番良い方法は横になることです。
もし横になれないときは、リクライニング式の椅子に座り背もたれの角度を60度程度取った姿勢が効果的だといいます。
机にうつ伏せで寝る場合は注意が必要です。その場合は胸を圧迫しないよう厚めのクッションを使うのがコツ。
昼寝の注意点
遅すぎる昼寝は注意が必要です。
理由は15時以降の夕方に昼寝をすると夜間睡眠に影響し思うように寝付けないこともあります。
そのため脳や体が回復しきれず翌日に疲れを持ち越してしまうことにも。
また、説明した通り1時間以上の寝すぎにも注意が必要です。
昼寝の効果的な睡眠時間(まとめ)
昼寝の効果的な睡眠時間、昼寝の寝方、昼寝の効果について説明しました。
あなたに適した効果的な昼寝の時間が確認できたのではないでしょうか。
午後3時前までに約15分の昼寝をリラックスした姿勢で寝るのが効果的です。