最近は日本でも若い方々に投資を進める傾向になってきました。
しかし、積極的に投資する一般人はあまりいないのはなぜでしょうか?
そこで、子供に「お金」の教育について日本とイギリス・アメリカとの違いを考察してみました。
日本で感じる「お金」のイメージは?
お金に関してよいイメージが出てこないのはなぜでしょうか?
実はその背景には日本特有の文化を知る必要があります。
日本では昔から「子供の前でお金の話はしない」ということを言い続けてきた文化があります。
つまり、お金にとらわれず清く生きることが大切。
しかも、株や投資で苦労せずにお金を儲けることを良しとしない文化とも言えます。
このような文化の中で、子供たちは少しのお小遣いをもらって育ったと言えます。
その結果、大人になっても株や投資で儲けたお金のことを口に出すと、少し違和感を感じるというのです。
確かに、そんな感じはあります。
では海外ではどのように子供がお金と向き合っているのでしょうか?
調べてみました。
イギリス、アメリカの子供は「金融知識と投資」を学ぶ
諸外国ではお金に関する教育はどうなっているのでしょうか?
実は、日本と大きな違いがあります。
それは、お金の教育を小さな子供の時から行っていることです。
つまり、しっかりとしたお金の価値と使い方を教育しています。
その結果、お金を儲けることに日本の様に後ろめたさを全く感じないのでしょう。
そこで、イギリスとアメリカの教育をチェックしてみました。
イギリスの教育
イギリスでは「金融ケイパビリティー教育」を行います。
方法としては、段階的に「金融知識」「金融スキル」「責任」を教育します。
基本的な金融知識をしっかり学んでいます。
つまり、お金の意味を正確に知っている子供だといえます。
アメリカの教育
米国では専門家や実業家などが中心となり子供たちに「金融教育」を行います。
つまり「個人のお金に関する計画管理」を学んでいます。
例えば、子供にデビットカードを持たせたりします。
また、オンラインゲームなどで投資の経験を積ませたりします。
かなり実践的な教育です。
日本の子供は「お金の消費」を学ぶ
一方日本の教育はどうなっているのでしょうか?
では、具体的にどのような内容を教えているのでしょうか?
調べると文部科学省の学習指導要領にその趣旨がありましたので紹介します。
「文部科学省における消費者教育・金融経済教育の取組について」
この資料からどの様な指針で子供たちにお金の教育をしているかわかります。
引用すると以下の通りです。
〈小・中・高等学校〉
【学習指導要領に基づく取組】
学校教育においては、小・中・高等学校の社会科・公民科、家庭科などの教科を中心に、児童生徒の発達段階を踏まえ、消費者教育・金融経済教育に関する内容を指導することとしている。
(例)
小学校家庭科:身近な物の選び方、買い方を考え、適切に購入できるようにすること。中学校社会科(公民):契約の重要性やそれを守ることの意義、個人の責任に気付かせること
高等学校家庭科:クレジットカードの適切な利用や多重債務問題など消費生活と生涯を見通した経済の計画について理解させること
※現行学習指導要領(小学校:H23~、中学校:H24~、高等学校:H25~)引用:文部科学省ホームページより引用
日本の子供は「お金の消費に関すること」が中心に学んでいます。
小学校の場合
小学校では家庭科で教えます。
「身近な物の選び方、買い方を考え、適切に購入できるようにすること」です。
中学校の場合
中学校では社会科(公民)で教えます。
「契約の重要性やそれを守ることの意義、個人の責任に気付かせること」です。
高校の場合
高等学校では家庭科で教えます。
「クレジットカードの適切な利用や多重債務問題など消費生活と生涯を見通した経済の計画について理解させること」です。
つまり、お金の使い方がメインで、お金の稼ぎ方についての知識は皆無です。
その結果、子供はお小遣いをもらってその範囲で正しく使うこと「お金の消費」に重点が置かれているようです。
日本と欧米の違いを考察
日本の教育は海外とスタンスが違いが明確でした。
日本ではこれまで「資産運用」は専門家が行うものと思っていました。
理由は、リスクを伴うイメージが強いため一般人が手を出すと危ないということです。
ここが、イギリスやアメリカの投資等を含む教育とは距離があります。
日本ではお金の使い方を習い、お金を増やす金融知識やお金を稼ぐ投資については教えていませんでした。
つまり、日本の子供は投資やお金を増やす金融知識についてほとんど知らないといえます。
これからは「投資」「資産運用」などの知識が必要になってくるのではないかと感じます。
ぼくも今から学んでみたいと思っている一人です。