定年後はどんなふうに過ごしたらいいのが漠然としていたり、多少の不安はありませんか?
すでに定年を迎えられた方は70代、80代に向けた備えとして、また定年退職が間近になっている方はこれから迎える定年後の過ごし方についてお伝えしたいことをまとめました。
定年後に充実したセカンドライフをおくるには、60代はどのような過ごし方があるのかなど、生きがいのあるセカンドライフのためのきっかけになればと思います。
充実した定年後のセカンドライフを楽しむためにも参考にして頂けれはと思います。
定年退職後の不安「アンケート調査」より
定年後にどんな不安があるのかを調べたアンケート調査があります。
すでに定年を迎えた60代、70代の方々が持っている不安です。
それによるとベスト3は、第1位が「今の収入(年金など)でやりくりできるか」44.7%、第2位は「今の貯蓄額で足りるか」41.7%、第3位は「自分が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか」で34.3%です。
ちなみに不安の第4位は「配偶者が認知症などで介護が必要になったらどうしたらいいか」29.7%、5位は「自分が病気やケガで手術や入院が必要になったらどうしたらいいか」27.0%と続いています。
定年後の不安のトップは「お金」に関すること
定年になるとまず収入が無くなるか減ってしまいますから、当然の不安だと思います。
どんなに節約生活を心がけても、一定のお金は生活をするために毎月出ていくのです。
たとえ貯蓄や退職金があっても切り崩したりすると徐々に減る一方だから不安ですよね。
そのため年金の収入があっても定年後の生活に足りるかどうかが不安になるようです。
定年後の不安で第2位は老化する体の変化
さらにお金の不安の次にあるのは、衰えていく体の変化です。
視力が衰え、耳が遠くなり、今までに経験したことのない変化が起きてくるのが60代以降です。
徐々に衰えていく体の変化は受け入れられても、突然倒れて歩行困難になって介護が必要になったり、認知症が発症するかもしれない不安も抱えているようです。
参考:SUUMOジャーナル「60代・70代に聞いた! 定年後の生活、不安と楽しみは?」https://suumo.jp/journal/2016/07/01/113843/
60代が抱える10年後の健康不安
60代が10年後に持つ健康不安の内容は、若い時とは変わってくるようです。
若い時は「病気」にかかることが健康不安の最も多い理由ですが、60代になると老化していく体への健康不安へと理由が変っていきます。
60代が10年後への健康不安のベスト3は、1位「認知機能の低下」、2位「視覚機能の低下」、3位「がん」となっています。
特に60代から増加する不安項目は「歩行困難などの運動機能低下」や「聴覚機能の低下」という老化による機能低下です。
60代は病気よりも老化による機能低下がもっとも気になる健康不安なようです。
参考:第一生命経済研究賞「ライフデザイン白書」
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2017/wt1803.pdf
60代が早くからしておけばよかったこと
人生を60代まで生きてくると、様々な「こうしておけばよかった!」「ああしておけばよかった!」と思うことは山ほどあります。
では実際に60代になった皆さんが、健康管理で早くからしておけばよかったと定年後に感じることは何かを調べてみました。
60代男性のベスト3は「たばこを吸いすぎない」「お酒を飲みすぎない」「栄養のある食事を心がける」です。
早くから改善しておけばよかったと思っているのです。
高齢になるほどその後の人生の明暗を分ける原因となるようです。
60代女性は「日ごろからよく歩いていれば良かった」と3割の方が思っていました。
60代全般としては定年後に後悔していることに「定期的に歯の検診を受ける」「気軽に相談できる医師をみつけておく」「ストレスをためないようにする」などがあります。
60代の男性が定年後に実感していることは、酒、たばこ、食事について早くからしっかりと管理しておけばよかったと後悔していることが分かります。
女性は60代前から歩く習慣を身に着けておくことだといえます。
10年後も充実して過ごすための準備
60代が10年後もセカンドライフを充実して過ごすために今から備えておくことは次のとおりです。
60代の方々に聞いたアンケートから分かることは、定年後のお金の準備と老化する体の健康を維持することが分かってきます。
定年後のお金の不安について
はじめに定年後のお金の不安についてです。
定年後の貯蓄が多い人、少ない人、ほとんど無い人と置かれた立場によって様々です。
ある程度のお金は無いと困りますが、財産や貯蓄で老後のセカンドライフが楽しめたり楽しめなかったりするのは、本意ではありませんね。
今置かれている中で工夫すれば、どんな形でも生きていけるのが日本という国です。セイフティネットもしっかりしているので安心です。
お金はいくらあっても定年後に「これで安心」ということはありません。
あればあるほど、もっとお金が無いと不安になるものです。
昔から「足ることを知る」という諺もあるように、「お金」は置かれた中で楽しむことにしましょう。
60代の老化する体の健康の維持
充実した健康なセカンドライフを10年後も楽しむには、60代からの健康管理が重要ですね。
ちょっと脇道にそれますが、わたしは現役時代には、たばこは1日2箱のヘビースモーカー、お酒は 底なしバケツの酒豪とまで言われた営業マンでした。
たばこは肺がんのリスクが大きいとのドクターの勧めもあり20年前の45才で止めました。
しかし、お酒はなかなか止められませんが、定年退職を機にきっぱりと止めることができました。
定年後にお酒を飲んでいたら今頃は昼から飲んでアルコール依存症間違いなしでした。
まずは健康管理をして、これから10年後も健康で過ごせる体になることが基本です。
そこで、まずは健康の基本となる適度な運動が重要となってきます。
定年後は家にいる時間が長くなり、あるいはずっと家で過ごすことになります。
週4日1日 20分程度のウォーキングで歩く癖をつけると良いとかかりつけの医師が勧めてくれました。
簡単なようで、面倒にならないように楽しみながら行うのがポイントです。
決して、何万歩も歩けるなどと歩数自慢にならないでくださいね。
無理せずに歩くのが60代の健康には安全なのです。
研究によれば、1日10分歩くだけで死亡リスクが18%も改善されると報告されています。
中国の山東大学公衆衛生学院にボ シ教授という方がいます。
ボシ教授は、米国疾病対策センター(CDC)が1997~2008年に行った全米における健康の聞取り調査(National Health Interview Survey)を分析したそうです。
その結果、ウォーキングなどの運動を週に60分間行うだけで、運動を全くしない場合と比べて死亡リスクは18%ほど低下することを突き止めました。
ポイントは、運動は少なくとも1日10分間は継続して行う必要があるという。
定年後に長く続けられる趣味や楽しみ
定年後は、会社の拘束はなくなり全てが自由で自分でコントロールできるようになります。
最初は1日中テレビを見て過ごすこともでありますが、長期間になるとそんな生活も飽きてしまうかもしれません。
定年後に趣味を持つことは楽しみながら過ごせることに繋がります。
もし定年後に趣味が無いと行動範囲が狭くなりがちになります。
動かないと体力も落ちてきて、最悪では認知症発生のリスクが高まる可能性にもつながります。
趣味は何才からでも始められるので定年後からでも遅くはありあません。
定年後にお金が無くてもできる趣味はたくさんあります。
60代に人気のある手軽な趣味はお金がかからないウォーキングです。
散歩も続けていけば立派な趣味です。
定年後は孤独になりがちですが、心身の健康を保つためにも、趣味を始めてみてはかがでしょうか。
ソニー生命が行っている「シニアの生活意識調査2020」では、全国のシニア(50歳~79歳)の男女1,000名(全回答者)に、現在の楽しみを聞きました。
第1位は「旅行」(43.4%)で最も高く、次いで、「テレビ/ドラマ」(34.6%)、「読書」(29.2%)、「グルメ」(28.7%)、「健康」(26.6%)となっています。
旅行は2020年の新型コロナの影響もあり前年よりも減少しています。
その代わり、読書や健康の割合が大きく伸びています。
これらのジャンルを掘り下げて、面白い趣味を見つけてみてください。
その第1歩は、いろいろなことを積極的に楽しむことから始めてみましょう。
まとめ
定年後に充実したセカンドライフをおくるには、60代はどのような過ごし方があるのかをまとめてみました。
60代からの生きがいのあるセカンドライフのためのきっかけになればと思います。