男性の配偶者である女性を人に紹介する場面があります。
相手に配偶者の妻を紹介する時に、いったいどのように呼んだらよいのか説明します。
かつてのドラマでは「うちのかみさんは・・」などとテレビでよく聞いたものです。
また、最近ではお笑いで「うちの嫁さんは・・・」など自分の配偶者を呼ぶ場面も見受けます。
『妻・家内・女房・奥さん・かみさん』とは?
この他にも様々な呼び方があるのですが、本来の意味が変化しているかもしれません。
配偶者の妻を他の人に紹介するときにどのように使うのでしょうか?
よく使われる6つの呼び方で「妻・家内・女房・奥さん・かみさん・嫁」にはどんな意味があり、どんな場面で使うのかを調査してみました。
「妻」という呼び方
「妻」は「つま」と読みます。
妻という呼び方は、婚姻関係にある女性の制度上の正式な呼称となります。
書類の続柄では正式に「妻」が使われますし、夫が自分の配偶者を呼ぶ時の最も一般的な呼称となっています。
ちなみに「続柄」の読み方ですが、「つづきがら」と読むのが正式です。
日本では約80%以上の人が「ぞくがら」と読んでいるようです。
「家内」という呼び方
「家内」は「かない」と読みます。
一般的に結婚している男性が自分の妻に対して呼ぶ時に使います。
使う場面としては、目上の人や初めて会う方などに使うことが一般的です。
以前は自分の妻をへりくだっていう時の呼び方でした。
家内という言葉は「家の中」という意味もあり専業主婦としてのイメージが強く、共働きが一般的になった現代ではあまり使われなくなりつつある呼称となりました。
「女房」という呼び方
「女房」は「にょうぼう」或いは「にょうぼ」と読みます。
女房を使う場面は、遠慮がいらないごく身近で親しい間柄で使われる言葉です。
女房の「房」という字は「厨房」や「工房」のように部屋を表す言葉でもあり、もともと「女官の個室」のことでした。
その後、武家言葉として「女」や「妻」を指すようになり、現代では一般的な女性の配偶者を呼ぶ言葉として使われています。
「奥さん」という呼び方
「奥さん」は「おくさん」と読みます。
もう少し丁寧になると「奥様」という呼び方もします。
「他人の妻」を敬って呼ぶ時に「奥さん」「奥様」が使われます。
「奥」という字は、身分のある人の夫人という意味です。
特定の身分のある人の間で使われた呼び方ですが、現代では一般的に使われています。
近年、妻のことを「奥さん」と呼ぶ方がいますが、正しい呼び方ではありません。
他人の妻のことを敬って呼ぶことを意味しますので使い方としては間違いです。
「かみさん」という呼び方
「かみさん」は、かなりくだけた呼び方です。
自分の妻を呼ぶ時やかなり親しい間柄だけで使われています。
「うちのかみさんは・・・」とか「おたくのかみさんは・・」などのように親しい仲間内で使われます。
「かみさん」はもともと「かみ様」で貴人の妻を敬って呼ぶ時に使われました。
その後、商人の妻や女主人のことを「おかみさん」と呼ぶようになり、一般庶民の妻を「かみさん」と呼ぶようになった経緯があります。
「嫁」という呼び方
「嫁」は「よめ」と読みます。
本来の意味は「息子の妻」のことを指します。
最近のお笑いトークで頻繁に使われるようになった「おれの嫁は・・・」「おまえんちの嫁は・・・」という呼び方は正しくはありません。
息子の妻を指す言葉なので基本的には自分の妻には使いません。
世界では「妻」「夫」の呼び方が変化
近年、海外の多くの国では妻や夫の呼び方が変化しています。
婚姻相手が男女のどちらでも区別をしないで1つの呼び方に統一する方向に変化しています。
妻や夫に関係なく「配偶者」と呼ぶように法律を改正する国も増えてきました。
まとめ
婚姻関係にある男性から女性配偶者を呼ぶ時は「妻」が一般的で法的な制度でも正式な呼び方です。
また世界の動向は「配偶者」で統一する方向も見えてきました。
言葉は時代によって変化するのもですが、「うちの奥さん・・」「うちの嫁は・・」の呼び方も一般的になっていくのでしょうか。