ウナギやすっぽん、にんにく、栄養ドリンクなど試したけれど、歳にはかてない・・・
疲労回復に、何かいい方法はないだろうか?
年を重ねて60代にもなると、スッキリと疲労回復せず慢性的になってくると言われています。
この記事では
・疲労を感じるメカニズム
・鶏の胸肉にヒントが?
・60才からの食事方法
について紹介します。
この記事で少しでも疲労感が軽減できれば、嬉しいです!
疲労を感じるメカニズム
少し前になりますが、2002年に厚生労働省が行った調査では、日本人の72.2 %もの人が日常的な疲労を感じていると言います。
(出典:厚生労働省【労働者調査】1身体の疲れ及び精神的ストレス等の状況(1) 普段の仕事での身体の疲れ)
疲労多き日本人の現状!
近年、疲労について様々な研究が行われています。
その中でも特に「疲労を感じるメカニズム」に関して分かってきたことがあります。
その仕組みは次の通り。
人間は活動をすると、体内に疲れの原因となる物質が発生します。
その物質が過剰に発生すると、細胞が酸化障害を受けて疲労感が起こるという仕組みです。
今までは、「疲れるのは栄養不足からくる」と言われていました。
そのため、疲労回復にはスタミナのつく「うなぎ」「すっぽん」等で精をつけてきたものです。
しかし、現代人ではビタミンをはじめ栄養不足は少なく、メタボで分かる通り栄養過多になっています。
従来の疲労回復方法では、根本的な解消方法とは言えなくなってきたといいます。
つまり現代の疲労感の解消方法は、スタミナよりも質がポイントになります。
それは「酸化障害を受けた細胞の回復」が必要だというのです。
鶏の胸肉にヒントが?
疲労といえは、渡り鳥は相当な距離を休みなく10日間も飛び続けて移動することが知られています。
鳥と言えども、やはり疲れて「羽を休ませる」ことになるのでしょうか?
とはいえ、現実には10日間も飛び続けるのですから、それなりの疲労回復の構造をもっているというのです。
この研究は20年近く前から国レベルで行われてきました。
その研究から分かったことは「羽の付け根の筋肉」、つまり胸肉にある物質が多く含まれていることです。
その物質は「イミダゾールジペプチド」 (略:イミダペプチド) といいます。
酷使する部分に多く含まれている物質です。
例えば、マグロやカツオなどの大型回遊魚には尾の部分に、人間は脳に多く含まれていることが分かっています。
「イミダゾールジペプチド」こそが10日間も飛び続けるための物資だったと言えます。
60才からの疲労感解消の食事方法
「イミダゾールジペプチド」は、年齢とともに減少することが知られています。
60代にもなると、かなり減少しているのではないでしょうか?
若い時のように、同じことをすると疲労感がハンパではなく、回復せずに慢性化することもありますね。
高齢になったら「イミダゾールジペプチド」を含む食べ物をとることは大切です。
その事を証明する研究成果を東京大学が発表しています。
農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業(シーズ創出ステージ)/研究紹介2016の中で次のように紹介しています。
イミダゾールジペプチドを含む肉類食品(鶏むね肉食品、等)を摂取することは、高齢者の方々において、記憶機能の向上や認知症の予防につながることが期待される。
引用: 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 論文:東京大学大学院新領域創成科学研究科
ではどんな食品に多く含まれているのか紹介します。
大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授・梶本 修身(医学博士)氏の研究があります。
その研究では、イミダゾールジペプチドの摂取量は次の通りです。
1日200ミリグラムを2週間
または、
1日400ミリグラムを1週間
結果:75%の人が「疲れにくくなった」と自覚した。
目安は、「鶏の胸肉100グラムに、約200ミリグラム」のイミダゾールジペプチドが含まれていることです。
つまり、1日に鳥の胸肉100gを2週間食べると、疲れにくくなるということが目安ですね!
イミダペプチドは熱を加えてもいいので、焼いたり、煮たり、炊いたりとどんな調理をしても摂れます。
ただし、 イミダペプチドは水溶性なので、スープにすると溶け込んでしまいます。
スープも飲み干せる調理方法が必要です。
まとめ
ここまで「60代の疲労感を軽減する方法。歳のせいとあきらめるまえに!」を紹介しました。
60代になったら疲労感を軽減してスッキリと元気に過ごしたいですね!
その為には「イミダゾールジペプチド」(略:イミダペプチド)を豊富に含む鶏の胸肉を食べることですね。
その目安は「1日200gの鶏の胸肉を2週間」なので、そこはいろいろアレンジしてみましょう。
イミダペプチド は熱にも強いので、鶏の胸肉を様々な料理で工夫しても大丈夫!
その他、マグロやカツオにも含まれています。