いずれやって来る可能性のある「おひとり様」で暮らす老後。いろいろ不安になることも。
実は60代からその準備とトレーニングを積んでおけば、おひとり様のくらしが楽しめるかもしれません。
備えも無く老後になって突然おひとり様の生活に直面したら、どのように暮したらいいのか分からずにうろたえるかも・・・
おひとり様の暮らしが必ずやってくる?
どんなにお互い健康で元気でも、夫婦にはいずれおひとり様の暮らしがやってくるのは、ほぼ確実です。「おれが先に行く!」などと豪語しても、それはその時になってみないと分かりません。
事実、「おれが先に行かなかった・・」というご夫婦もたくさんお会いしてきました。だから、どちらが生き延びるかは、なんとも言えないのです。
だた、確実なことはどちらかが必ず「おひとり様」になるという事実。
もし突然あなたがひとり残されたらどうしますか?
もし、おひとり様になったらどうする?
いつまでも長生きしてね!などと言ってもず~っと生きるわけにもいきません。
もし、おひとり様になったら、どうして生きていくのか、どんな暮らしをしていくのか、家計はどうするのか、食事はどうするのか、保険や通帳、年金などはどこにあるのか・・・
なんにも準備してなかったり、夫婦で情報を共有してなかったら、どうしたらいいのかうろたえてしまうのではないでしょうか?
60代にやっておくべき準備
そうならないためにも、まだ頭がはっきりしている60代の内に、準備とおひとり様のトレーニングをしておくことが大事だと思っています。
奥さんに全部おまかせして、やってもらっているご主人の場合は、目も当てられないくらい何にもできない可能性が高いのです。
60代にやっておくべき準備
ぼくの知り合いの場合、突然のおひとり様になってしまいました。その後の処理でご主人は子供と一緒に相当苦労して書類を見つけ出したようです。
老後のおひとり様になった場合を想定して60代の今からやっておくべき準備を考えてみました。その根拠となったのは、ぼくの周りでおひとり様になったご主人方の切実な情報からです。
(1)銀行口座を確認
おひとり様になってうろたえることのトップが「銀行口座」と引落です。銀行口座などが多数あるとどの口座から何を引落としていたかなどが分からず苦労するからです。特に年金がどの口座に振り込まれるかは大事です。
(2)保険料の支払い
保険関連の支払いがどうなっているか夫婦で情報共有しチェックしていくことが大事です。生命保険は月払いはなくとも死亡した時だけ手続きが発生する場合があります。
この外、医療保険、傷害保険、自動車の任意保険、火災保険(地震保険)、介護保険などリスト化しておくと便利です。
(3)税金の支払い
意外と奥様におまかせなのが税金の支払い。特に定年後の税金の支払いは要チェック。固定資産税、国民健康保険税、車の税金、住民税、墓地の管理用等、これもなにがあるのか確認して夫婦で共有しておくことが大事。
(4)光熱水費等の支払い
水道料金、ガス料金、電気料金等の光熱水費の支払いと記録。NHKの受信料の支払い。年金生活の場合、受給月は2カ月に1回なので間違えて1カ月で使い切ってしまうと生活できません。
(5)貴重品の選別
お互いの貴重品や和服などの衣類もいざとなると処理に迷うことがあります。元気なうちに、万が一の時にはどう処理するのがをメモしておくことが大事です。着物、バック、貴金属類の処理は大変になります。
夫婦にはそれぞれ大切なものがあるので、情報を共有して子供にも残すことが重要です。
60代から始めるトレーニング
突然、おひとり様になったらしばらくは手につかないようです。とくにご主人の場合は、喪失感というか時を待つしかありません。
そのためにも、60代の若いうちに普段からトレー二ングをしておくと、いざという時に慌てるリスクが減ります。これまで見聞きしてきたなかで大切だと思うことを選んでみました。
(1)家事の練習
掃除、洗濯などのトレーニングは大切です。洗濯は洗濯機と洗剤の使い方、手洗いなどもやってみないと難しいもの。干して収納迄をトレー二ングすることです。掃除は、風呂掃除、トイレ掃除、部屋の掃除機がけ、布団干し、など多岐にわたってすることがあります。
おひとり様になったご主人の話しでは、面倒になりついつい掃除しないことが多くなるようです。普段からトレー二ングしておけば楽にできるようになります。
(2)必需品の買い物
普段スーパーに買出しに出かけたことが少ない場合は、買出しのトレーニングをしておきましょう。スーパーの自動レジの使い方やどこに何が売っているのかなどが把握できます。
(3)3食の準備
いままで食事を作ってもらっていたとすれば、おひとり様になったら全部自分で作って食べることになります。急には家事ができません。そこで普段から3食の食事をできれば自分で作ってみることです。
ぼくは朝ごはんをメインに、ときどき昼と夜の準備をしてトレー二ングしています。すると奥様からいろいろアドバイスが受けられてスキルがアップします。
(4)親戚・交友関係
親戚や交友関係のリストはできれば共有しておくと、後々楽に連絡ができます。年賀はがきなども情報源となるので、整理しておきましょう。
(5)健康管理
おひとり様になる出無精になる場合が多くなります。特にご主人は交際範囲が狭いから余計に閉じこもりがちになったと証言しています。
そこでひとり遊びが出来るように趣味を持つことも大切です。それ以上に体力が衰えないように普段からウォーキングの習慣をつけておくことです。60代に週3日以上続ける習慣を身につけておくといいとドクターが言ってました。ウォーキングを習慣化するのが大事です。
(6)夫婦の距離を縮める
最後になりますが、夫婦の距離を縮めておくことが大切です。夫婦中ギクシャクしていたことで、子供から協力が得られなかったご主人がおりました。娘さんとは音信不通になるくらい、ご夫婦の間の距離があったようです。
60代には夫婦の距離をしっかりと縮めて仲良く過ごすトレー二ングをすることです。これはすぐになれますのでやってみてください。
まとめ
いずれ必ずやって来る「おひとり様」の暮らし。だからこそ60代から準備とトレーニングをしておくことで、慌てずに元気に楽しく暮らせるようになります。
ゴールデンエイジと言われる60代こそ、将来にむけておひとり様の準備をスタートしましょう。