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「昨日の夜ご飯が思い出せない!」これは危ないのか?スタンフォード大学の研究が面白い

夕べなに食べたっけ?

翌日になると思い出せないことがあります。

もしかして認知症の症状なのか不安になる方もいるのではないでしょうか?

そこで、今回は米国スタンフォード大学の論文から参考になることを見つけたのでお伝えします。

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「昨日の夜ご飯が思い出せない!」これは危ないのか?

昨日の夜のご飯は何を食べたのかメニューを思い出せないことがあります。

どうしても思い出せなくなり、妻に聞いてみたら「あ~、それだ!」と記憶が蘇ってきます。

一方で、食べたことを忘れてしまい「ご飯を食べていない」と認識することは認知症の兆しが疑われると言われています。

理由は、脳の萎縮によって満腹中枢の機能が衰えたことでいくら食べても満腹にならないことが原因として考えられています。

しかし、「昨日の夜ご飯が思い出せない!」ということは、昨日の夜ご飯を食べたことはしっかり記憶されているのです。

これは果たして認知症の兆しなのでしょうか?

そこで調べていたらスタンフォード大学で発表された論文が面白かったので紹介します。

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思い出せないのはなぜ?スタンフォード大学の研究が面白い

米国カリフォルニア州にあるスタンフォード大学の研究者が発表した学術論文の解説を紹介します。

論文は2007年6月9日付で公開されています。

「Forgetting Helps You Remember The Important Stuff, Researchers Say」というタイトルです。

その意味は直訳だと「忘れることは重要なことを思い出すのに役立つ」ということです。

言い換えると「重要なことを忘れないために忘れることが重要」と訳されています。

つまり、重要なことを忘れないために、他のことを忘れることが脳にとって重要だということでしょう。

論文には、脳の前頭葉は重要なことは記憶を高める働きをします。

しかし、その一方で矛盾したり関係ない記憶は積極的に削除するとしています。

その事例で上げたのが「昨日のランチは何を食べたか思い出そうと努力する」で、ここが面白いところですね。

記憶には連想性があるため、思い出すという行為は複雑な認知活動だとしています。

昨日ランチで何を食べたかを思いだすことに努力することは、連想性、つまり関連する記憶の見直しがはじまり、ランチに関する記憶を重視する脳に再編されます。

The act of remembering is a complex cognitive activity because memory is associative, Wagner said, meaning that when someone, for example, thinks about what they ate for lunch the day before, it’s likely to tap into memories of other lunches. “In order to remember, we need a set of mechanisms that allows us to select and target the memories we want, and allow them to win out over competing but irrelevant memories,” he said. “So, initially, any act of retrieval is very resource intensive and places heavy demands on attention mechanisms in the prefrontal cortex.” But when the competing but unimportant memories are successfully suppressed, fewer demands are placed on the frontal lobes to remember the relevant memories.

引用:Stanford University Date:June 9, 2007

このことは別の研究でも知られています。

心理学で知られているカクテルパーティー効果です。

大勢が集まるカクテルパーティー会場で彼は好意を寄せている彼女と出会う約束をするのです。

会場にはたくさんの客がひしめき合って会話を楽しんでワイワイガヤガヤしています。

その会場で彼は大好きな彼女を探します。

すると、ずっと遠くの方にいた彼女だけがはっきりと目に飛び込んできて会うことができたのです。

あたかも目の前に突然彼女だけが現れた錯覚になる現象です。

これは前頭葉が彼女が重要というフィルターを作り、彼女に関するデーターだけを脳に伝え、他の情報は削除することから起こると言われています。

話をもどすと、「昨日の夜ご飯が思い出せない!」のは重要な記憶ではなかったからなのでしょか?

「昨日の夜ご飯が思い出せない!」の訓練次第で変わる

昨日の夕食で何を食べたかが思い出せないのは、それよりも重要な記憶があり、夕食はそれと矛盾するか関係ない記憶だったようで、削除されたといえるかもしれません。

そこで、昨日の夕食ではまるっきり記憶の悪いぼくが自分で3か月にわたり実験しました。

昨日の夕食で何を食べたか、翌朝記憶を思い返して、ノートに毎日記録する作業です。

初めはなかなか思い出せません。

何度か妻に聞いて思いさすことが度々でした。

ところが、3か月たった現在はすぐに昨日の夕食のメニューが細かい食材までしっかりとイメージされて思い出せるようになってきたのです。

これはぼくの前頭葉が「昨日の夕食を重要な記憶」に位置付けて、記憶を再編したことが結果として出たようです。

その代わり、何らかの別の記憶が関係ないと判断され、消え去っているかもしれませんが・・・

出典元:ScienceDaily https://www.sciencedaily.com/releases/2007/06/070608143123.htm

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なおたん@おっさんずくらぶ

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