山岳都市「高山」に根付いた、岐阜県ご当地「高山ラーメン」とはどんな歴史と特徴があるのでしょうか?
この記事ではなぜ飛騨高山で高山ラーメンが生まれたのか、その歴史と特徴」について紹介します。
高山ラーメンが生まれた飛騨高山とは?

岐阜県飛騨高山は歴史的に地形的にも魅力のある山奥の山岳都市です。
人口は85,199人(2020年9月1日推計)で、江戸時代にさかのぼる木造の古い商家の町並みが残っています。
さんまち通りの狭い通りに入ると、まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。
この風景は埼玉県川越の小京都と呼ばれる街並みにも似ています。
1600 年代半ばに始まったとされる「高山祭」では、豪華な金色の山車「屋台」とからくり人形が有名です。
実は、2016年の世界的なヒットとなった新海誠監督のアニメ「君の名は。」で、主人公が食べたラーメンこそ高山のラーメン。
それまで、ひっそりとたたずんでいた高山ラーメンは、聖地としてファンが探し回るなどきっかけとなり日本中で知られることになりました。
なぜ山奥にラーメンがあったのでしょうか?
それはいつごろからだったのか調べてみました。
高山ラーメンの歴史

高山ラーメンの歴史を調べてみたのですが、いつごろからなのか明確な記録は見つかりませんでした。
そもそも日本そば、生そばが食べられてきた飛騨・高山の土地。
この土地にラーメンが入ってきたのは、昭和に入ってからではないかと推測します。
その理由は、ネットの情報を細かく調べてみると、次のような記述がありました。
「昭和の初期に屋台で開業した”まさごそば”が始まり」とされているという記述です。
山岳の奥深い土地に独特のスープを持つラーメンが根付いたことは事実です。
高山ではラーメンというか中華そばのことを「そば」というのが一般的です。
日本の蕎麦は「日本そば」「生そば」と呼び、ラーメンの「そば」との区別をしています。
いずれにして高山ではラーメンは「そば」という呼称なのですね。
高山ならではのそば文化とラーメン文化の交わりは、確かに他には無いご当地「高山ラーメン」を作り出したのでしょう。
高山ラーメンの特徴

高山ラーメンの特徴は、醤油ベースのスープと極細ちぢれ麺にあります。
スープは、通常は鶏ガラや豚骨でダシを取り、後からそこに醤油ダレを加えます。
しかし、高山ラーメンではダシのスープがまだ鍋に入っている時に、醤油を加え仕上げます。
分けて作らないのが特徴です。
高山ラーメンでは、鶏ガラ、カツオ節、野菜をベースにしたスープを濃い醤油で味付けします。
麺は極細ちぢれ麺を使っています。
具材は、バラ肉を使ったチャーシュー、メンマ、刻みネギなと一般的でシンプルなものです。
日本そばやソーメン等にみられる日本の「蕎麦」文化が踏襲されているのではないかと想像します。
飛騨高山ご当地「高山ラーメン」(まとめ)
ここまで、「岐阜・飛騨ご当地『高山ラーメン』の歴史。独特のスープと極細ちぢれ麺」について紹介しました。
飛騨高山を訪れたら、ぜひご当地「高山ラーメン」を味わってはいかがでしょうか。
高山の歴史と文化が溢れた高山ラーメンには、独特の味わいを感じることができます。