北海道で古くから歴史のあるご当地ラーメンにはどんなものがあるのでしょうか?
そこで今回はご当地ラーメンで古くから今も続いているテッパン4種類ご紹介します。
北海道で古い歴史のご当地ラーメンとは?
北海道には歴史あるご当地ラーメンがあります。
近年ラーメンがどんどん開発されていく中で、昔からの伝統あるご当地ラーメンは絶滅危惧種ともいえます。
どんどん進化していくのがラーメンの世界。
しかし、時には歴史ある味を継承しているラーメンを味わうのもいいものです。
そこで、北海道発祥のご当地ラーメンを4種類紹介します。
長い歴史を超えて現代も伝統が引き継がれている、北海道の伝統的なラーメンです。
古い歴史のご当地ラーメン「テッパン4種類」をご紹介
北海道のご当地ラーメンで歴史のある3種類と北海道ならではのご当地ラーメンは次の通り4種類。
- 札幌味噌ラーメン
- 旭川醤油ラーメン
- 函館塩ラーメン
- 利尻ラーメン
それでは順番に紹介します。
(1)札幌味噌ラーメン(味噌スープ)
札幌ラーメンは、今から100年ほど前の1922年(大正11年)に中華料理店がはじめた「肉絲麺」といわれています。
その後、日本人向けの味に改良されて人気が出ていきました。
昭和時代になると、札幌市内には中華料理店が増えてきたと言われています。
当時は、「手ぶみ式」と呼ばれた手打ちの麺に塩味のスープが主流で、鶏ガラや貝類でだしを取ったスープにラードや胡椒などで味付けしていました。
現在の札幌ラーメンは、終戦直後に満州などからの引揚者達が作ったのがルーツだと言われています。
豚骨から煮出した「濃いスープのラーメン」のルーツとなっています。
1955年(昭和30年)には、札幌で初めて味噌ラーメンが作られました。
札幌味噌ラーメンの特徴
札幌ラーメンの特徴は、濃厚でコクのあるスープ、中太ちぢれ麺、野菜炒めのトッピングです。
最大の特徴は、豚骨などのスープに、ラードなどを浮かべることです。
具材は、チャーシュー、メンマ、ネギなどが一般的で、野菜炒めを載せるのが定番となっています。旭川のご当地ラーメン
老舗の札幌ラーメン店
- 札幌味噌ラーメン発祥:味の三平・札幌市中央区南1西3-2
- 昭和22年創業:札幌ラーメン だるま軒・札幌市中央区南3条東1丁目
- 昭和41年創業:ラーメンの大公・札幌市中央区南2条西5丁目
- 昭和53年創業:もぐら・札幌市中央区南4条西3 新ラーメン横丁
(2)旭川醤油ラーメン(醤油スープ)
旭川ラーメンの歴史を少し紹介します。
「八条はま長 」は、旭川ラーメンのルーツとして口コミでも有名で、1936年創業で2015年までの約80年の歴史をもつ店でした。
人気があったので閉店となったのは残念です。
「八条はま長」よりも、さらに2年前の1934年(昭和8年)に、札幌ラーメンの元祖と言われている「竹屋食堂」が旭川に支店「芳蘭」を開店したのです。
この竹屋食堂の支店「芳蘭」こそ、旭川に中華麺の文化をスタートさせたという説もあります。
旭川醤油ラーメンの特徴
旭川ラーメンのスープは「Wスープ」が特徴です。
「Wスープ」とは、魚介類のだしと、豚骨・鶏ガラ・野菜のだしをあわせたスープです。
また、スープにラードを入れています。
ラーメンのどんぶりをみるとスープにたくさんの油が浮いているのに気が付きます。
麺は中細のちぢれ麺が特徴で、具材は、ネギ、チャーシュー、メンマといたって昔ながらのシンプルなものです。
老舗の旭川ラーメン店
- 昭和22年創業:蜂屋 五条創業店・北海道旭川市5条通7丁目右6 5・7小路
- 昭和22年創業:らぅめん青葉 本店・旭川市2条8丁目 2条ビル名店街
- 昭和44年創業:梅光軒・旭川市2条通8丁目 ピアザビル B1F
(3)函館塩ラーメン(塩スープ)
函館の特徴は塩ラーメンです。
1884年の函館の新聞に「南京そば」という文字が確認されています。
ただ、この当時を確認できるレシピなどは残っていないため、発祥の時期とする根拠が見つからないようです。
函館開港の時代には、函館に中国から買い出しに華僑が訪れていたといいます。
その時代に伝わったのではないかという説があります。
現在の函館ラーメンがまっすぐな面であることと、澄んだスープの特徴から推測すると広東系の塩味の湯麺がルーツではないかと言われています。
函館ラーメンの特徴
函館ラーメンの特徴は、ストレート麺と透明な塩味のスープです。
スープは豚骨や鶏ガラ等のダシに塩タレを入れた透明な塩味に仕上げています。
具材は、チャーシューやメンマをのせただけの、いたってシンプルなものです。
老舗の函館ラーメン店
- 昭和10年創業:西園・函館市末広町19-14
- 昭和22年創業:滋養軒・函館市松風町7-12
(4)利尻ラーメン(利尻昆布の出汁)
利尻ラーメンは利尻町で「利尻らーめん味楽(みらく)」さんが提供しているご当地の島ラーメン。
調べてみると2007年に公務員を早期退職して、試行錯誤のご苦労を重ねて作り上げたラーメン。
なので札幌ラーメンや旭川ラーメン、函館ラーメンのような古くからの歴史はありません。
しかし、これから歴史を作るラーメンの一つとして選びました。
理由は、スープの素材で利尻産の一級品「利尻昆布」を使った特徴があるからです。
ラーメンマニアの間ではかなり有名で、わざわざ利尻島まで食べにいくといいます。
利尻らーめん味楽さんの看板メニューは「焼き醤油らーめん」。
- ミシュランガイド北海道2012特別版
- 2017特別版ビブグルマンミシュラン
に選ばれたという絶品の島ラーメン。
北海道のご当地ラーメンの歴史
北海道のラーメンと言えば「札幌味噌ラーメン」などが頭に浮かぶのではないでしょうか?
北海道には3大ラーメンがあります。
「札幌」「旭川」「函館」のご当地ラーメンです。
札幌のラーメンのルーツは、約100年も前の1922年(大正11年)です。
旭川ラーメンは、札幌ラーメン店が1934年(昭和8年)に旭川に分店を出したことがルーツのひとつとされています。
函館は特別で、独自の発祥の歴史があります。
1884年に「南京そば」の記述があることから、当時中国から函館に買い出しに来ていた華僑が伝えたという説があります。
このように、北海道には「札幌」「旭川」と「函館」という地域に根差した3つのラーメンと、利尻昆布を使った「利尻ラーメン」があります。
北海道で古い歴史のご当地ラーメンのまとめ
ここまで北海道で古い歴史のご当地ラーメンでテッパン4種類をご紹介しました。
北海道を訪れたら、昔から伝統の味を今に継承しているご当地ラーメンを食べましょう。
- 札幌味噌ラーメン
- 旭川醤油ラーメン
- 函館塩ラーメン
- 利尻ラーメン
ご当地でお店を探すと、伝統的なご当地ラーメンを見つけることができます。
ラーメンは地域でも、どんどん進化・変化していて、発祥の味を見つけるのはむずかしくなっています。